社会福祉士 山本 航さん
地域包括支援センターで社会福祉士として働く山本航さん
掲載日:2015年6月26日

山本 航さん

 

あらまし

  • 地域包括支援センター(以下、包括)は、地域に住む高齢者が相談などをするところであり、介護に関することから生活に関することまで、幅広い相談を受けています。そこで働く社会福祉士は、どんな思いで日々働いているのでしょうか。山本さんにお話を聞きました。

 

ふだんはどんなシゴトをしているんですか?

私の場合、要介護にならないようにするためのケアプランを作ったり、地域のネットワークづくり(*1)、高齢者の認知症や虐待に関することなど、ほとんどすべての仕事をやらせてもらっています。なんでも首をつっこみますね。つっこみすぎて、自分のシゴトがぐちゃぐちゃになっちゃうこともときたまありますけど(汗)。でも所長には、「それはそれで経験になるからいいんだよ」と言ってもらっています。

 

 

(*1)地域のネットワークづくり

高齢者の生活を支えるためには、行政や包括、病院や介護をする人など様々な機関や人のネットワークが大切。「顔の見える関係」をつくるために社会福祉士が活躍しています。

 

どんなことを心がけて働いていますか?

包括は地域の高齢者の皆さんが、最初に相談をするところなので、不安な思いに駆られていたり、制度のことなどわからない方も多いので、基本的な知識をしっかり得たうえで、説明しなければならないと考えていますね。

 

山本さんは大学を卒業後、民間企業で働いてから福祉を目指していますよね?なぜ、福祉の道を歩んだんですか?

私は大学を卒業したあとにアパレル系であったり、飲食業のシゴトをやっていたんですけど、飲食業で働いているときに、お客さんからいろんなお話を聞くんですよね。仕事の愚痴だったり、家庭のことだったり。なかには、本当に生活に困っている方もいたり。

そんな風にいろんな方のいろんな人生を聞いているうちに、「小さな間違いやきっかけで人生は狂うこともあるんだよなあ」と思って。困っている方の人生のやりなおしのきっかけをもしこんな自分でも与えられたらなあ、と思って社会福祉士を目指しました。

あと、正直なところ、これからどんどん必要になっていくシゴトなので、「食いっぱぐれはないな」というのもありました(笑)。

 

意欲的でエネルギッシュな印象を山本さんから受けますが、将来の夢などありますか?

将来的には、行政書士だとかいろいろな勉強もして、いずれは、独立型の社会福祉士(*2)として自分の事務所を持ちたいと思っています。

相談援助のシゴトでは、法律だとかより根拠に乗っ取った考え方も大事になります。社会福祉士としての専門性を高められるようにこれからも挑戦して、目標にむかってがんばりたいですね。

 

(*2)独立型社会福祉士

個人で事務所を構え、個別相談、フクシやカイゴをする人の育成、フクシなどに関する企画・立案といった多様なシゴトをする社会福祉士のこと。

 

高校生へのメッセージ

社会福祉士だからできることがあるんですよね。資格ってとったらそれで終わりじゃなくて、どういかしていくか、それが大事です。時代は常に変わっていきます。このシゴトは、毎日が勉強で、でも将来の夢をもって働けるシゴトです。 

 

プロフィール

  • 山本 航さん
  • 社会福祉法人白十字会 東村山市北部地域包括支援センター 社会福祉士。
  • 一般大学卒業後、アパレル企業や飲食店で務めたあと、通信制課程を卒業し社会福祉士に。

 

取材先
名称
社会福祉士 山本 航さん
概要
(社福)白十字会 東村山市北部地域包括支援センター
http://www.hakujujikai.or.jp/
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