銘苅 暁貴さん
あらまし
- カイゴの専門学校を卒業後、介護福祉士として就職した銘苅さんにお話を伺いました。
老人ホーム介護職員の仕事内容を教えてください
一言でいうと、高齢者・障害者の方の生活全般のお手伝いをさせていただくのが、私のシゴトです。
たとえば、朝起きたら顔を拭いて、髪の毛をとかして、パジャマから普段着へ着替えたり、トイレへ行ったり、食事をしたり…。高校生の皆さんはもちろん自分ですると思いますが、高齢者の皆さんにはそれができない方もいらっしゃいます。
ただ、もちろん機械的にお手伝いをするのではなく、老人ホームにいらっしゃる高齢者のみなさんは、お一人お一人ADLも違うし、散歩が好きな方もいれば、お部屋でテレビやラジをつけたりして過ごすのが好きな方もいますし、なかには職員のシゴトを手伝ってくださる方もいます。なので、その方にあった生活をしていただけるように心がけています。
カイゴの道に進んだきっかけを教えてください
もともと、僕自身がおばあちゃん子だったんです。小さい頃からおばあちゃんにいろいろと世話をしてもらっていて、中学ぐらいの頃から漠然とカイゴのシゴトがしたいな、とは思っていました。高校生になってから、実際にどういうシゴトなのか調べてみたり、担任の先生にも相談したりするようになりましたね。そのあと、高3の夏に、専門学校のオープンキャンパスに参加して、この道に進もうと決めました。
専門学校時代はいかがでしたか?
授業に関しては、介護福祉士になる!という目標があって、自分にとって興味のあることを勉強できたので、苦にならなかったですね。
あと、なにより大きかったのは、同じ目標を持つ仲間との出会いですね。専門学校時代の仲間は、みんな同じ仕事をしているので、今でも連絡をとりあって集まっては、お互いに悩みを話すことで解決するようなこともよくあるんです。仲間の存在は自分にとってすごく大きいですね。
このシゴトをやっていてよかったなあというエピソードを教えてください
ずっとお元気でいらっしゃった方が病気をされて、ある日「わたしはもう長くないのよ」とおっしゃったんです。そのころからよく眠れなくなったり、「楽しみがない。わたし、つまんないのよ」といったコトバも出るようになって…。
自分なりに励まそうとお話をしたり、体調がさらに悪くなってからは、食事介助なども必要になっていったのですが、その方が亡くなる少し前に「あなたに、銘苅さんに会えてよかったよ」とおっしゃってくださったときのことは忘れられないですね。今でも強く印象に残っています。
高校生へのメッセージ
カイゴっていうふうに考えなくても、たとえば高校生のみなさんが高齢者の方と話すってことだけでも、高齢者の方にとっては、ご自身のお孫さん世代と話すことになるので、うれしいことだと思うんです。だから、カイゴのシゴトを目指す目指さないに限らず、まずは自分のおじいちゃんおばあちゃんや近所の方と話すだとか、そういうことから始めてもらえればと思います。
プロフィール
- 銘苅 暁貴さん
- 社会福祉法人浴風会 特別養護老人ホーム南陽園 介護職員
カイゴの専門学校を卒業後、社会福祉法人浴風会に就職。介護福祉士。
https://www.yokufuukai.or.jp/