JDF被災地障がい者支援センターふくしま
福島の被災障害者を守る支援センター
掲載日:2017年12月15日
ブックレット番号:1 事例番号:3
福島県郡山市/平成24年3月現在

 

事業所と職員、仕事の不足 ~事業所支援

南相馬市の原町では、警戒区域の小高から避難した方、通っていた施設が休止した方、環境の変化により心身の状態が悪化した方などが、事業を再開した作業所には日中活動を求めて集中しました。「職員は不足しているのに、利用者が増える」という事態が発生したのです。そこで、1週間を単位に全国の支援者を派遣する事業所支援が支援センターにより始まりました。これは県により介護職員等の派遣事業にも位置づけられました。

 

事業所は再開したものの、日中活動の不足は深刻でした。県内の障害者施設では、もともと農作業や地産地消の製品の加工を作業としていたところが多く、仕事が激減し、相馬・双葉郡の施設では売上が震災前の3割に落ち込みました。

 

 

相馬・双葉郡に限らず、例えば、風評被害で観光の落ち込んだ会津でも民芸品「赤べこ」の下塗り作業がなくなるなど、震災で失われた障害者の「働く」環境は厳しい状況です。そうした中、南相馬ファクトリー(コラム参照 25ページ)のように、「誇りを持って働く」ための新たな仕事おこしも徐々に始まっています。

 

暮らしを取り戻す活動へ

支援センターでは、被災後の経過の中で変化するニーズに応じながら、一連の支援活動をステージにわけて整理しています。それは、次の10のステージに分けられます。

 

 

仮設住宅に落ち着いても、ひきこもってしまい、支援者の目が届かない状況が生じます。支援センターでは、11月に郡山市内に被災障がい者交流サロン、また、県外避難の障害者を支援するため、神奈川県相模原市にケア付き住宅を用意しました。震災から1年が経過する中で、暮らしを取り戻す新たなステージの活動が始まっています。

 

郡山市に事務所を置くJDF被災地障がい者支援センターふくしま

前列右が白石代表

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JDF被災地障がい者支援センターふくしま
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