東京ボランティア・市民活動センターでは、1980年から毎年、地域のボランティアセンターと連携して『夏の体験ボランティア』キャンペーン(通称、夏ボラ)を実施しています。しかし、今年度は新型コロナウイルスの感染予防のため、やむなく中止としました。
ところが、福祉施設の方から「ボランティアが来なくてさみしい」といった声が寄せられ、夏ボラをはじめさまざまな事業で連携している福祉施設やNPO団体の方と「何かできないか」と相談し、在宅やオンラインでできる「夏のリモート・ボランティア2020」を企画しました。プログラムは8つ実施し、未就学児から70代まで、延べ730名以上の方の参加がありました。その中から在宅やオンラインで実施した施設でのボランティア活動をご紹介します。
一つ目は、高齢者施設へ暑中見舞いや残暑見舞いを書くボランティアです。学生を中心に大人から子ども約370名以上が参加。元気が出るような絵やメッセージを届け、施設からは「素敵なお便りに施設の中に明るい空気が流れた」と喜んでいただきました。
二つ目は、高齢者施設とオンライン(Zoom)でつながり、特技を披露するボランティアです。パソコン画面の出演者を施設のスクリーンに映し、デイサービスの利用者の方がピアノ演奏を聴いたり、踊りを一緒に楽しみました。利用者の方からは「ピアノが上手だね」「子どもたちの踊りがかわいかった」、職員の方からも「久しぶりのレクリエーションのボランティアでうれしかった」という声をいただきました。
リモート・ボランティアのよいところは、直接施設へ行くことができなくてもできること、またオンラインでつながることができれば、お互いの顔を見ながらコミュニケーションが取れることです。これからの季節であれば年賀状のボランティア、レクリエーションの時間やイベントにオンラインでのボランティアを取り入れてもよいかもしれません。
福祉施設では日々、新型コロナウイルスの感染予防に取り組みながら利用者の生活を支え、気の抜けない大変な毎日が続いています。東京ボランティア・市民活動センターでは、コロナ禍であっても利用者の方や職員へ元気を届ける機会として、今後もリモート・ボランティアを広げていくことができるよう、取り組んでいきます。
絵やメッセージでエールを届けました
特技ボランティアにはなんと!海外からも参加
https://www.tvac.or.jp/