鈴木賢次
ボッチャは人と人とをつなぐスポーツ
掲載日:2021年6月21日
2021年6月号 くらし今ひと

(左から)鈴木賢次さん、飯田達治さん、たいよう福祉センター所長補佐兼支援係長内田伸さん

 

小平市でボッチャ(※)の活動に携わる鈴木賢次さんにお話を伺いました。

 

はじまりは公民館の活動から

63歳から約4年間、知人の紹介で海外で仕事をしていましたが、東日本大震災をきっかけに帰国することにしました。

 

帰国後、何から始めたら良いか迷った私は、まず市内の公民館に行ってみようと思いました。公民館で行われる活動に参加すれば、何かきっかけが得られるかもしれないと思ったからです。

 

公民館では、シニア講座をはじめ、興味のある講座には何でも参加しました。公民館のサークル活動がきっかけで始めた「写真」は約10年経つ今も続けている趣味の一つです。また、公民館活動を通して知り合ったボランティア仲間と数年前から農作業もしています。無農薬の農産物を市内の子ども食堂に提供する手伝いをしたり、施設の清掃や草取りなどのボランティアをしています。

 

ボッチャとの出会い

小平市小川西町公民館主催の「ボッチャ体験講座」が公民館で行われたのは約5年前のことです。ボッチャのことは、リオパラリンピックで日本選手が銀メダルを取った時から知っていましたが、いざ体験すると競技としての奥深さを知り、興味をもつようになりました。

 

その2年後に「ボッチャを通じた仲間づくり」を目的とした講座が再度中央公民館で開催され、参加しました。市内の福祉施設と小学校でのボッチャ体験の講座でした。この時、ボッチャは、年齢、障がいの有無に関わらず誰でも対等に楽しむことができることを改めて感じました。この講座の後、ボッチャを多くの人に知ってもらいたいという共通の想いをもった地域住民が主体となり、平成31年度から公民館のサークルとして活動を始めました。

 

現在は、市内6か所の拠点で活動するまでになり、令和3年1月には「小平市ボッチャ協会」を発足しました。ボッチャを通じて地域住民の交流の場としての居場所、多様性を認め合う場となればと考えています。

 

ボッチャは人と人とをつなぐスポーツ

ボッチャと出会う前の私は、人と交流するよりも、一人で趣味に没頭するタイプでした。それが、ボッチャに出会い、共通の想いをもって協会を設立した仲間を始め、多くの人と接点をもつようになりました。ごく自然に人との関わりを楽しめるようになったのです。自分を変えたボッチャはまさに〝人と人とをつなぐスポーツ〟だと考えています。

 

ボッチャを通じて印象的な出会いがありました。たいよう福祉センター(小平市社会福祉協議会)が主催したスポーツ教室から生まれた、小平ボッチャサークルの会員である飯田達治さんです。重い障がいがあっても、ボッチャの技術は高く、彼には今まで何度も試合で負かされました。ボッチャを通じた出会いでしたが、次第に飯田さんの人柄や、障がいを感じさせないたくましさに勇気をもらうようになりました。

 

障がいのある方が主催のサークルを作りたい

私がかつて知っていた小平市は、居酒屋に車椅子に乗る人がお客さんとして来ていたり、道ですれ違うのが当たり前のまちでした。手助けが必要な人がいたら迷わず手を差し伸べる光景が普通にあった気がします。ですが、今は以前に比べてそのような姿が見られず、寂しいです。障がいは、周りの環境が作っていると思います。

 

今後は、障がいがある方が主体となって活動するボッチャサークルや、ITを活用したボッチャなど、誰もが楽しめるボッチャの活動をすすめたいです。そして、自分が体感したように、一人でも多くの人にボッチャを通して地域とのつながりをもってほしいと思います。私自身は、意を同じとする仲間と〝ボッチャの町小平〟への夢を抱きながらこれからもすすんでいきたいですね。

 

ボッチャの試合の様子

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