あらまし
- 保育士として働きながら専門学校に通い、社会福祉士資格の取得をめざす渡邊千賀子さんに、そのきっかけや今後の目標についてお話を伺いました。
子どもの生きる力はすごい!
中学生の時の保育園での職場体験がとても楽しく、そこから保育士をめざしました。大学で保育系の学部にすすみましたが、当時は都心で会社員として働くことに憧れ、一般企業に就職しました。それから、保育園に転職して今年で4年目になります。
実際に保育士として働いてみると、子どもの生きる力のすごさを日々感じています。自分の力を信じ、失敗しても何回でも挑戦する。それが子どもの良さだと思いますし、そういった子どもの成長を支援することにやりがいを感じて楽しく働いています。
また、子どもの成長を保護者と分かち合うことができるところも、保育士の魅力だと思っています。
めざしたきっかけは「家庭や保護者の支援もしたい」という思い
以前受け持ったクラスで、子育てだけではなく、自身も人との関わり方に不安を抱えている保護者がいました。初めは関係を築くのに時間がかかりましたが、少しずつ話をしていくうちに表情も段々と明るくなり、悩みを話してくれるようになりました。4月のクラス替えの時、その保護者から「渡邊さんが担任で本当に良かった」と伝えられたことがとても印象に残っています。
その出来事がきっかけで、今まで子どもの支援のことだけを考えていましたが、子育てに悩んでいる家庭や保護者の支援もしたいと思うようになりました。
でも、どうすべきか分からずインターネットで調べたところ、社会福祉士という資格があることを知り、取得をめざして専門学校に通うことを決心しました。
学業と仕事の両立を支える気分転換と周囲の後押し
今年の4月から学校に通い始めました。最初は仕事と学業の両立に苦労し、勉強時間の確保もなかなかできませんでしたが、現在は生活リズムにも慣れてきました。
職場の人たちも私が学校に通っていることを知っているので、休憩時間に勉強しているとチョコレートをくれたり、応援の言葉をかけてくれたりするなど、後押しをしてくれています。
通勤や通学の時間にはYoutubeでお笑い芸人の動画をよく見ています。笑うとリラックスできるので、忙しい中でもいい気分転換になっています。休日は図書館やカフェで勉強を行い、勉強に疲れてきたら散歩をしてリフレッシュしています。
好きな科目は社会保障の授業で、今までなんとなくしか知らなかった社会保障の制度を細かいところまで学べるので、日常生活で役立つことが多いです。
目標の同じ人が集まる雰囲気は楽しくて面白い
学校に通う人は60代や70代の人などもいて年齢が幅広く、学ぶきっかけも一人ひとり違っていて、いろいろな人がいます。テストの結果を聞いたり、疑問に思ったことを共有するなど、生徒同士でよくコミュニケーションを取っています。
一度、私が授業を休んだ時に、クラスメイトが使用したテキストに解説まで書いて渡してくれたことがありました。感謝の気持ちと同時にその優しさがすごく嬉しかったです。私も自分がされて嬉しいことはほかの人にもしようと改めて思いました。めざす目標が同じ人たちが集まる雰囲気は楽しくて面白いです。大変ですが(笑)。
悩んだらチャレンジして後悔しない道を生きる
社会福祉士を取得したら、将来的には子どもと家庭を支援する施設で働きたいと考えています。支援はもちろんですが、保護者が悩みを話したり、思ったことを吐き出せる、そんな一歩踏み込んだ話のできる環境を提供し、悩みごとを聞ける人になりたいです。
もし、社会福祉士などの資格を取得するか悩んでいる人がいたら、まずはチャレンジしてほしいなと思います。何かを始めることは大変なことも多いですが、後悔しないよう、自分の生きる道を見つけてほしいと思います。