(社福)日本障害児協会
日々を楽しく過ごす雰囲気を利用者様と共につくっていく
掲載日:2021年12月23日
2021年12月号 福祉のおしごと通信

社会福祉法人日本障害児協会

島田療育センター

介護福祉士 清水 翔平さん

 

あらまし

  • 重症心身障害児(者)施設で、介護福祉士として19年勤めている、清水翔平さんに仕事をする上で大切にしていることなどについてお伺いしました。

 

福祉との出会いは偶然だった

高校生の頃、進路について考えていた時に、教室にあった大学や専門学校のパンフレットの中で、目に入ったのが「福祉」や「介護」の文字でした。進路先が決まっている友人もいて、少し焦っていたこともあり、その日のうちに先生に「福祉関係にすすむにはどうしたら良いか」と相談し、福祉の専門学校にすすむことを決めました。きっかけは偶然でしたが、子どもの頃祖父母と暮らしていたことや、中学生の時に一度だけ参加した、老人ホームでのボランティア活動の経験から、もともと「福祉」や「介護」に興味があったのかもしれません。

 

楽しい雰囲気づくりをめざして

専門学校時代、友人の実習先が島田療育センターでした。友人の話を聞いている中で、障害児施設がどのようなところなのかと興味を持ち、施設で行うお祭りにボランティアとして参加しました。言葉でのコミュニケーションが難しい利用者様が多い中で、利用者様も職員もとてもその場を楽しんでいました。笑顔の利用者様はもちろんですが、あまり表情の変化がない利用者様も、楽しく過ごせていると感じたのはなぜか、自分の中で興味と好奇心が湧きました。それを知りたいと思い、島田療育センターに就職しました。

 

就職してから、さまざまな活動に参加する中で、利用者様は雰囲気を楽しんでいるのだと思い始めました。利用者様によって活動の好き嫌いはありますが、皆が活動を楽しめるような雰囲気を先輩職員が上手につくっており、私もそんな職員になりたいと思いました。私自身、ワイワイ騒ぐような性格ではないのですが、利用者様の日々の生活が豊かになるように、普段の性格よりも明るく接することを心がけており、今は楽しい雰囲気をつくることができていると思います。

 

利用者様の力を活かす「待つ」心がけ

利用者様と接する上で「待つ」という事を大切にしています。利用者様は自分のできることを一生懸命行ってくれます。例えば、排泄ケアでズボンを履かせやすいようにお尻を上げてくれる方がいます。しかし、業務に追われていると、お尻を上げるのを待たずにズボンを履かせてしまうことがあり、その方の持っている力を妨げる状態になってしまいます。ワンテンポ待つことを心がけることで、利用者様の喜びや自信につながっていきます。そして、私自身も利用者様の新たな一面に気づけて、仕事に対するやりがいや喜びにつながっています。今では、利用者様と関わる日々の積み重ねで「待つ」ことが身についてきています。

 

多職種と連携をとって利用者様のケアを考える

現在は、利用者様の排泄や入浴、食事等の生活のお手伝いをしています。

 

島田療育センターでは、一人の利用者様を療育士(介護士)と看護師が担当してみています。日々の生活に関しては、グループで話し合いながら利用者様のケアをしますが、身体的なことや病気に関することなどは医師に相談をすることもあります。食事については、利用者様にとってどんな姿勢であれば食べやすいのか、安全に食事できる姿勢は何か、むせることが多くなった時にはどうすれば良いのかなどをリハビリスタッフと相談しながら、その方に合ったケアの方法を考えています。

 

多職種が集う職場なので、連携がスムーズにできるように、職員同士でコミュニケーションが取りやすい環境をめざしています。利用者様の生活を豊かにする雰囲気づくりと同様に、私自身も職員には、なるべく自分から話しかけるようにして、良い職場づくりをめざしています。

 

まずは利用者様との日々を楽しむ

私のように福祉をめざすきっかけが偶然でも、20年近くこの仕事を続けられているのは、利用者様と日々の生活やさまざまな活動を一緒に楽しんでいることが大きな理由になっています。

 

世の中にはたくさんの仕事があり、どれも楽しいことばかりではありませんが、少しでも興味を持った時点でその仕事に向いていると個人的には感じています。これから福祉職をめざしたり興味のある人には、まず自分自身が「利用者様との日々を楽しむこと」を大切にしてほしいと思います。

取材先
名称
(社福)日本障害児協会
概要
(社福)日本障害児協会
https://www.shimada-ryoiku.or.jp/
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