あらまし
- 知的障害のある子どもたちのサッカークラブが八王子市に設立されました。チームに所属する玉田弥さん(中学1年生)と保護者の玉田玲子さんにお話を伺いました。
- 令和3年11月に知的障害のある子どもたちのサッカーチーム「FCベルテール レーヴ」が設立されました。令和3年12月現在、小学6年生~中学2年生までの6名が所属しています。
- 玲子さんに弥さんが所属したきっかけや、練習の様子を伺いました。
サッカーを通して周りを見られるようになってほしい
玲子さん 息子は軽度知的障害がある自閉スペクトラム症です。趣味は、ゴジラ等の特撮や、SFアニメを見ることです。
小学5年生から通っていた放課後等デイサービスでは、療育としてサッカーをやっていました。私たち両親は、サッカーを通して息子が周囲の状況を見られるようになってくれたら良いと思い、サッカー療育にも参加してほしいと思っていました。ただ、息子は新しい環境へチャレンジするのに時間が必要なため、1年ほど入るのを嫌がっていました。しかし、通ううちに職員の方とも打ち解け、参加するようになりました。そこでレーヴの話を聞き、私たち両親の積極的な薦めもあり、参加に至りました。
息子は、はじめ、環境の変化に慣れることや時間を見通すことが難しい特性から、帰宅が夕方になると家での過ごし方が乱れることがありました。また、本人の持つADHDの影響からか、動きが多く、練習自体やコーチの指導を見ていないように感じる時もありました。
しかし、ある活動日、練習場所へ早く着いて車中で待っていた時のことです。友達が到着したことに気づいた息子は「コーチや友達と練習の準備をしたり、喋りながらボールを触りたいから、自分も練習場所へ行く」と言って、勢いよく車から降りていきました。普段、積極的にサッカーに関わるような感じではなかったのですが、練習の様子を見て、彼なりにサッカーに向き合っているんだと感じました。
今は、鬼ごっこのような練習や試合が好きで、家でもよく話してくれます。勝ち負けにこだわりすぎているかなと思うこともありますが…(笑)。
レーヴは活動が始まったばかりでまだ人数が少ないですが、その分コーチの皆さんはゆっくり温かく指導してくださるので、感謝しています。
練習後の玉田さん親子にインタビュー
弥さん (恥ずかしそうに)レーヴの活動はまあまあ楽しい。今日の練習でボールが顔に当たったけど、すぐに練習に戻った。これからも頑張りたい。
玲子さん ミニゲームでボールが顔に当たってしまった時は、息子が動揺しないか心配しました。でも、気持ちを切り替えてすぐに試合に戻った姿に成長を感じて感動しました。
息子にはコーチの練習を見たり、片付け等を通して、狭い範囲でも周囲とコミュニケーションを取り、馴染んでほしいと思います。また、今後一人で練習場所へ通えるように、少しずつでもチャレンジできると良いなと思います。
ーヴ
ミニゲームの様子
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