大田区総務部
多様な人が住む町の地域防災計画の策定に向けて
掲載日:2017年12月19日
ブックレット番号:6 事例番号:63
東京都大田区/平成29年3月現在

被災時の備蓄品

被災時にはライフラインが切断されることが予想されるので、「人工呼吸器用の非常用電源」「備蓄品(毛布、生活必需品、食料など)」「通信手段」を確保しています。通信手段は今までの経験からつながりやすいPHS電話、区の防災無線などが福祉避難所に備えつけられています。

 

被災時のマンパワー確保

福祉避難所の運営を区の職員だけで担うことは困難です。一方、実際に開設される福祉避難所では、日常的な施設利用者のケアに加え、一次避難所からの避難者も受け入れることから、支援する側のマンパワーの問題が想定されます。真に福祉避難所での避難生活が必要な方に十分な対応をするためにも、在宅へ戻る人に対する支援も考える必要があります。

福祉避難所以外の要配慮者支援対策として、一次避難所にいる要配慮者には避難所運営組織や区職員が主体になると想定しています。自宅で避難している人や車中泊などをしている要配慮者のニーズ把握は町会・自治会、民生児童委員、区職員などが主体になると想定しています。

 

伊豆蔵 修一さん(大田区総務部防災危機管理課防災危機管理課課長補佐:右)
重信 恭介さん(同課計画担当:左)

 

被災後、一次避難所での生活が難しい人は福祉避難所に移動することになります。一次避難所から福祉避難所に移動する要配慮者の決定方法や基準については、早急に検討をすすめるべき課題と考えています。福祉避難所への移動が妥当と判断した段階で、開設している福祉避難所に家族や付き添いの方の支援により移ることになりますが、個人の状況によっては第三者のサポートが必要になると考えています。

要配慮者への支援として専門的な技術をもつNPOやNGOに期待する部分も大きいと考えています。その他、日常生活の支援や安否確認などさまざまな場面で多くの方の支援が必要となります。

 

自助・共助・公助の基盤整備

災害時には、公助だけで避難者の支援がすべてできるわけではありません。

自宅においては、家具の転倒防止やガラスの飛散防止等の対策を実施する、少なくとも3日分の食糧などの備蓄品を備える、家族で日ごろから災害時の連絡方法などを決めておくなどの自助が必要になります。町内会・自治会などで防災訓練を行う、被災した場合の地域の協力関係の構築などの共助も必要です。そして、災害が起きる前から自助・共助の基盤をつくるための普及活動が必要です。こうした取組みは大田区だけではなく、近隣区をはじめ、東京都全域で必要であると考えています。

 

大田区地域防災計画で定める、自助、共助、公助の主な内容は以下のとおりです。

大田区地域防災計画で定める、自助、共助、公助の主な取組み(PDF)

 

取材先
名称
大田区総務部
概要
大田区総務部
https://www.city.ota.tokyo.jp/
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