社会福祉法人ときわ会 あさやけ風の作業所
辛い時こそプラス思考で
掲載日:2023年4月28日
2023年4月号 くらし今ひと

岩田 ななみさん

あらまし

  • 小平市にある、あさやけ風の作業所で働いて11年目となる岩田ななみさんに、いつもの暮らしを伺いました。

 

お客さんの反応がやりがいに

もともとお菓子づくりが好きで、高校卒業後から、あさやけ風の作業所のお菓子づくりの班で働いています。こすもす班といいます。スコーンやビスケット、ケーキ、パンをつくっていて、一番の人気商品はスコーンです。

 

お菓子づくりで一番難しいのは、計量です。お砂糖や小麦粉を慎重に量りで量っています。そう言いながら、こぼしちゃうことも結構あるんですけどね(笑)。でも、こすもす班の皆はやさしくて、私が失敗してしまった時も「大丈夫だよ~」と声をかけてくれます。仕事の間は、黙々と集中してつくっていますが、雰囲気が良いです。

 

休憩の時間には、音楽をかけたりしながら他の班のメンバーとも一緒に過ごします。最近は演歌をかけて歌いました。

 

仕事をしていてうれしいのは、やっぱりお客さんに「おいしかったよ」と言ってもらえることです。声をかけてもらうと「頑張ろう」とやる気も出ます。つくっているお菓子は作業所の中にある「CAZECAFE」でも食べられるのですが、コロナ禍でカフェの営業ができなかった時はお客さんに会えなくて残念でした。

 

休日の楽しみはハンドサッカー

平日は15時半に仕事が終わって帰ります。家に帰ると、タブレットでYouTubeを見たり、ツイッターで友達のツイートを見たりして過ごしています。時々、オンラインで友達と話すこともあります。コロナ禍で外に出られなかった期間もあったので、会わなくても友達とつながれるタブレットとスマホは私にとって大事なものです。

 

一番楽しみにしている休みの日の予定は、月に一度のハンドサッカー(※)クラブです。もともとアウトドア派で、外に出たり体を動かしたりすることが好きです。

 

ハンドサッカーを始めたのは、中学生の時に「やってみようかな」とハンドサッカー部に入部したことがきっかけでした。それから今もずっと続けています。都内の特別支援学校が集まる大会で優勝したこともあるんですよ。

 

学校を卒業した後は、地域にハンドサッカークラブがなくて、友達とつくりました。今、ボランティアの方も入れて30人くらいメンバーがいます。つくるのは大変だったけど、友達がたくさんできたので良かったなと思っています。

 

これまで国立市にあるスポーツセンターで活動していたのですが、コロナ禍で、予約が取りづらくなってしまって、各地の体育館を転々として練習しています。ハンドサッカーの大会にも出ます。でも、勝ちにこだわるのではなくて、楽しく勝つということを目標にしています。

 

コロナ禍で気づいたこと

大切にしているのは、プラス思考でいることです。コロナ禍に散歩に出かけたことをツイートしたら、「コロナ禍なのに何してるの」と友達に怒られてしまいました。すごく落ち込んだけど、「友達には、友達の考え方があるな」とも思ったんです。マイナスなことばかり考えていると心が沈んでいってしまうので、できるだけ良い方向に考えていこうと思うきっかけにもなりました。

 

※ボールを手に持って運び、相手ゴールにボールを入れて合計得点を競う競技。選手の運動機能によりボールの保持時間や方法等は異なる。

お菓子づくりの様子

取材先
名称
社会福祉法人ときわ会 あさやけ風の作業所
概要
社会福祉法人ときわ会
http://www.asayake.or.jp/
あさやけ風の作業所
http://www.asayake.or.jp/kaze.html#001
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