(社福)いいたて福祉会
全村避難の中、事業継続の決断をした特養は~この場所にとどまることで利用者の命と笑顔を守りたい~
掲載日:2018年6月1日
ブックレット番号:7 事例番号:72
福島県/平成30年3月現在
福島県/平成30年3月現在
「利用者の笑顔が見たい」。これがいいたてホームで働く職員たちの願いです。いいたてホームでは、以前から積極的に外出の機会や手づくりのイベントを企画して、施設の中だけでは見られない利用者の特別な笑顔を引き出してきました。
ポイント
- (1)全村避難となる中、環境の変化など利用者のリスクを考えて元の場所での事業継続を決意。
- (2)目に見えない原発の恐怖から職員も減る中、残った職員で団結し利用者を守り抜いた。
- (3)避難解除を迎えた現在、人材確保や財政面で課題が残るが村唯一の特養として奮闘している。
あらまし
- 東日本大震災の発生から約1か月後、第一原発事故の影響でいいたてホームのある飯舘村の放射線量が異常に高いという事実がわかり、飯舘村は「計画的避難区域」に指定されました。それは、施設の増床に伴い職員も増え、「さあこれから」というタイミングでした。
- 村唯一の特別養護老人ホームであるいいたてホーム。全村が避難する中で施設長と職員たちが選んだのは、「この場所にとどまる」こと。職員一人ひとりに自分の家族と利用者との間での葛藤がありました。
- 残ることを決めた職員は「ケアの質は落とさない」を合言葉に団結し、震災から6年半の間、いいたてホームらしいケアを続けてきました。
- 避難指示解除を迎えた現在、いいたてホームの事業継続には人材確保難をはじめとした課題があります。そのような状況の中でも、施設長の三瓶さんは「すばらしい職員たちがここで頑張っているのだから諦めない」と強い決意を語ります。
取材先
名称
(社福)いいたて福祉会
概要
(社福)いいたて福祉会
http://www.iitate-home.jp/
http://www.iitate-home.jp/
タグ
事業所再開 施設継続 東日本大震災 災害発生期における福祉のあり方 福島県 福祉人材の確保・育成・定着 福祉施設における利用者避難 被災施設等における人員体制 避難生活期における福祉のあり方 高齢者におけるリスク
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