社会福祉法人 原町成年寮 葛飾通勤寮
生活支援員 村上 翔さん
あらまし
- 宿泊型自立訓練施設「葛飾通勤寮」で生活支援員として働く村上 翔さんに、福祉業界に入ったきっかけややりがいなどをお伺いしました。
大学在学中に進路を変え福祉の世界へ
小学校教員免許と特別支援学校の教員免許取得をめざして、大学は教育学の道へすすみました。しかし学んでいくうち、自分には教員よりもチームで支援する福祉職の方が合っているのではないかと思い始め、大学3年生から福祉関連の進路へシフトチェンジしました。2019年に葛飾通勤寮へ入職し、勤務しながら実務経験を積み、2022年に介護福祉士の資格を取りました。
葛飾通勤寮では生活支援員として、軽度の知的障害のある方を対象に洗濯や家事、金銭管理など自立生活に必要な知識や生活習慣を身に付けていただくための支援をチームで行っています。普段は、13時ごろ出勤し、事務作業や関係各所との連携を取っています。16時~17時ごろから利用者さんが就業先等から戻ってくるので、金銭ノートの管理や健康状態の把握、昼間の仕事での悩みや困ったことなどについて相談に乗っています。
自立の大事な一歩、金銭管理の大切さ
自立をする上で重要なポイントになるのが、金銭管理です。葛飾通勤寮では働いた給料をいったんお預かりし、そこから1週間決まった金額を現金で渡して、やりくりをしてもらっています。金銭ノートには毎日出費を記載してもらい、手元に残った残金と支出が合っているか一緒にチェックしています。
ある利用者さんとの印象的なエピソードがあります。その方は、1週間の決まった予算内でのやりくりができず、残金をすべて使ってしまったことがありました。そこでまず、将来かかるお金のことや、光熱費や物価が上がっている昨今の状況を説明し、時には厳しく接しながら、毎月のやりくりの重要さについて根気よく寄り添い続けました。このことをきっかけに、その方が自分なりの答えを見つけ出せたのは嬉しかったです。
それぞれの人生と向き合いつつ並走する
利用者ごとに年齢や成育歴、特性などが異なり、それぞれライフストーリーがあってとても興味深いです。同時に、利用者の数だけ課題や支援方法もさまざまなので、一人ひとりにどれだけ向き合い、寄り添えるかが、社会生活を自立して送ってもらうためにも重要だということをひしひしと感じています。上司や先輩は信頼できる人ばかりで、困ったことや悩みを相談するといろいろな意見をもらえたり、時には軌道修正していただいたりと、毎日学ぶことが多いです。これからも、利用者の方々へさらにきめ細やかな支援ができるよう、成長し続けたいと思います。
コーヒーや紅茶、アロマなど、香りで癒されるものが好きです。
休憩中には、自分の好きなお茶やお菓子でリフレッシュしています。
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