岡則夫さん
理容師は地域に根っこを張り感謝されるやりがいのある仕事。技術と魅力を伝えたい
NEW 掲載日:2024年6月11日
2024年6月号 くらし今ひと

岡則夫さん

                「オカ Hair Fashion & Beauty」店主。

                 普段は家が仕事場のため、気分転換ができる

                 ドライブや旅行が趣味。

 

あらまし

  • 理容師として腕を磨き、東京都域の講師なども務めながら、現在は理容師の組合の目黒支部長として、目黒区内施設での理髪ボランティアや「ケア理容」の技術などを広める取組みも行う、岡則夫さんにお話を伺いました。

 

仲間と施設の理髪ボランティア活動を実施

埼玉県の大宮の出身です。実家は髪結いの時代から8代続く理髪店で、幼少期から自然と理容師をめざしました。結婚後、同じく理容師である妻の実家が約90年前から営む、目黒区の都立大学駅近くの理髪店を継ぎました。34歳で東京都理容生活衛生同業組合の講師会の講師にもなり、多くの理容師に技術を伝えてきました。同組合副会長として、東京オリンピックに向けた新ヘアスタイルを提案するプロジェクト等にも携わりました。

 

目黒では戦後の混乱期の1947年から、若手理容師の勉強の場という位置づけで、区内の養護老人ホーム白寿荘で月1回、理髪ボランティアの活動を行っています。最近は人手不足もあり、若手ではなく店主を中心に10~15名が参加しています。私も組合の目黒支部長就任をきっかけに約10年間、毎月参加しています。

 

施設を利用する方には多様な背景があるようですが、お店に来る高齢のお客さんとの違いは感じません。さっとカットを仕上げると「ありがとう、さっぱりした」と言われるのが嬉しく、いい仕事をしているなと感じます。

 

「ケア理容」の技術等で地域に貢献

家族で3,4代と続けてお店に通ってくれても、高齢になるにつれ通えなくなる方もいます。そのため都組合独自の「ケア理容師認定制度」があります。例えば寝たきりの方が自宅のベッドに横になったままでも、安全で快適にカットできる技術と、介護(介助)に関する基礎知識や体験等を兼ね備えた理容師を認定する制度です。

 

目黒支部でも2006・2017年に、区の協賛と区社会福祉協議会の後援を受け、高齢者疑似体験も併せた認定講習を行いました。誰もが安心して施術を受けられるよう、皆が技術と知識をもつことが重要と考えています。

 

このほか、目黒区も含む城南ブロックでは、夏に各店がポスターを貼り、熱中症予防のためいつでも店内で休めるように呼びかける活動をしており、「人涼みアワード啓発活動」の賞をいただいたりもしました。地域に根を張った商売として、こうした活動も続けたいと思います。

 

若者に理容師の魅力や技術を伝えたい

理容師は、人柄にお客さんがついてくれて喜ばれる上に、十分な収入が得られ、技術を磨いて長く働ける素晴らしい仕事です。理容師をめざす若者が減っていますが、やりがいや魅力を発信し、成り手を増やし、社会に必要な仕事として確かな技術を伝えていきたいです。

 

白寿荘の講堂で行う理髪ボランティアの様子

 

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