東京都大島町
東京で初めて福祉避難所を設置。島が培ってきたつながりを被災後の地域づくりにも
掲載日:2018年8月14日
ブックレット番号:7 事例番号:80
東京都大島町/平成30年3月現在

観光地大島としての課題も・・・

大島では、住民への対応以外にも観光地として災害に備えるという課題もあります。特に1月後半から3月にかけて椿祭りの時期には、高齢者を中心とした観光客が多く来島します。大島から東京竹芝桟橋までは、1日2便、東海汽船の船が出ています。都内から近く日帰りも可能なため、気軽に来られる分、滞在日数分しか薬やお金を持っていないことが多いです。災害時の観光客への対応は高齢課、障害課だけでなく観光課もかかわることになります。

 

平成23年3月11日の東日本大震災の際は、出航の30分前に地震が発生し、船が出航できず、観光客が足止めを受けました。当時、観光課で勤務していた岩崎さんは、「お客さんが足止めを受けたことで、観光協会で宿の斡旋をした。各宿に電話し空き状況の確認やご飯の提供についての確認を行った。手配が終わったのは23時半過ぎだった」とふり返ります。宿が足りない分は、岡田地区のさくら小学校を避難場所として開放し、バスで送迎を行いました。また、体調が悪くなった方は大島医療センターで治療を受け、血圧の薬などを臨時で処方しました。お金が足りないという人もおり、町長の判断で1人3千円をお見舞金として支給し、宿には、その金額で滞在費を賄ってもらうように依頼しました。

 

左から、大島町役場

住民課 介護保険係 係長 船木健さん

政策推進課 振興企画係 係長 藤田武宏さん

福祉けんこう課 福祉医療係長 坂上智彦さん

福祉けんこう課 被災者支援係長 岩崎玲子さん

福祉けんこう課 被災者支援係 星朗子さん

 

 

 

資料

「大島町被災者生活支援連絡会設置要綱」(平成28年3月17日制定)より抜粋

 

 

取材先
名称
東京都大島町
概要
東京都大島町
http://www.town.oshima.tokyo.jp/
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