東京都町田市
災害時への「知識と訓練」の積み重ねが要配慮者や想定外の事態に対応できる力になる
掲載日:2018年8月28日
ブックレット番号:7 事例番号:81
東京都町田市/平成30年3月現在

ポイント

  • (1) 「災害時要配慮者二次避難施設調整会議」を設置し、市と福祉避難所の協定を締結している福祉施設による意見交換、アンケートによる情報共有、マニュアルの作成、訓練を実施している。
  • (2) 一般の避難所の要配慮者対応も含めた取組みとして、避難施設である小中学校で「避難施設関係者連絡会」「避難施設開設訓練」を実施している。

 

あらまし

  • 東京都町田市は、平成29年に市役所内の業務担当の見直しなどの対応の強化について盛り込んだ「町田市地域防災計画(2016年度修正)」を改正し、要配慮者対策として避難支援に関する項目を、「町田市避難行動要支援者避難支援プラン(全体計画)2015年5月修正」にまとめました。避難行動要支援者の「自助」、地域住民による「共助」を基本とし、平常時から避難行動要支援者に関する支援体制を整備することを目的としています。 
  • 一般の避難施設で生活が困難な方、市内の社会福祉施設などの二次避難施設(福祉避難所)へ移送し、避難生活を送ることになります。その二次避難施設の円滑な運用のために、協定を締結している社会福祉施設をメンバーに含んだ「災害時要配慮者二次避難施設調整会議」を設置し、市と社会福祉施設が「開設・運営マニュアル」を共同で作成し、アンケートによる意見交換や二次避難施設の開設・運用訓練などを行っています。
  •  災害時には要配慮者が一定期間、一般の避難所で過ごすことが想定されます。そのため、避難施設となる小中学校にて近隣住民と学校教職員と担当市職員3者が集まる「避難施設関係者連絡会」や「避難施設所開設訓練」などが行われ、エリア内の居住者の状況把握の必要性を感じ、避難施設でも要配慮者の対応や支援方法などの防災意識を高めています。
  • 防災安全部防災課は「自分たちの命を守ることにつながるのは、日頃からの地域住民の協力による『自分たちのまちは自分たちで守る』という『自助・共助』の意識だと考えている」と話します。
  • さらに、災害時に、避難することが困難で自宅にとどまる要配慮者がでてくることが考えられ、市では在宅避難を「自宅避難」と位置づけています。「関係機関共有方式」を用いて、「避難行動要支援者名簿」を作成し、要配慮者を把握することとしています。
  • 日頃から「まちぐるみ」で防災に取組み、積み重ねること、町内会や自治体、地域住民の連携による共助することが自分たちの「まち」を守り、ひいては自分の命を守ることにつながります。

 

取材先
名称
東京都町田市
概要
東京都町田市
https://www.city.machida.tokyo.jp/
防災安全部防災課
いきいき生活部いきいき総務課
地域福祉部福祉総務課
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