東京都町田市/平成30年3月現在
二次避難施設(福祉避難所)の訓練のしくみ
災害発生時、小中学校・高校等に設置される避難施設(一般の避難所)で生活が困難な方は、二次避難施設(福祉避難所)へ移送され、避難生活を送ることになります。市は、平成29年9月現在、障害者福祉施設や高齢者福祉施設など、計52施設と二次避難施設設置の協定を結んでいます。さらに、二次避難施設の円滑な運用のために、協定を締結している社会福祉施設をメンバーに含んだ「災害時要配慮者二次避難施設調整会議」(以下、調整会議)を設置し、以下のとおり意見交換や二次避難施設の開設・運用訓練などを行っています。
(1)調整会議の内容
(ア)調整会議での意見交換
調整会議は、二次避難施設の協定を締結している社会福祉施設の管理職(施設長等)や事務担当(事務長)、市のいきいき生活部、地域福祉部、防災課の職員で構成されます。二次避難施設の「開設・運営マニュアル」のひな形作成・改定や、訓練の実施報告・検討、その他防災関連情報を共有する場として年2回開催しています。地域防災計画の改正があった際は、市から改正箇所やその対応について説明を行っています。
(イ)アンケートによる情報提供と相互理解
二次避難施設の協定を結んでいる施設同士の横のつながりを図るため、それぞれの施設が「どういうことを疑問に感じているか」「二次避難施設としてどう対応しているのか」などの意見や疑問を「情報共有シート」と呼んでいる共通の用紙を用いて、2016年度にアンケートを実施しました。調整会議内で結果を報告することで、施設間の情報提供と相互理解を図っています。
町田市いきいき生活部いきいき総務課企画総務係の高木貴弘さんは、「施設の横のつながりは意外と少ないと感じている。調整会議は市内の全ての二次避難施設の社会福祉施設が集まる機会なので、アンケートを行い、情報を共有することで、つながる『きっかけづくり』にしたいと考え実施した」と話します。
アンケートの結果に、「宿泊対応の経験がない。避難施設として対応できる物資が少ないことも課題(デイサービス)」「夜間の避難訓練が実施できていない(高齢者施設)」などがありました。
それ以外にも、「車いすが通れる避難経路が1か所しかなかった」「分担を決めないで臨機応変に対応する訓練の実施が有効」「報知器の音に慣れるための訓練の実施が必要(障害者施設)」などの一業種、一事業所では見えてこない結果が出され、共有することができました。
二次避難所協定施設 情報共有シート結果(一例)
・情報共有シートの質問の一例
・地域との協定(町内会・自治会、周辺事業所等)の有無 |
・近隣住民が避難してきた場合の対応策 |
・二次避難施設であることの周辺への周知の有無、方法 |
・SNSの情報発信ツールの活用 |
・施設職員の安否確認体制の整備 |
・二次避難施設の開設可否判断の具体的な基準 |
・発電設備の有無、非常食の備蓄量、備蓄品目 |
・訓練の実施内容 |
https://www.city.machida.tokyo.jp/
防災安全部防災課
いきいき生活部いきいき総務課
地域福祉部福祉総務課