~包括的支援体制を構築する手段としての重層的支援体制整備事業~
制度・分野ごとの「縦割り」や、「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民ひとり一人の暮らしと生きがい、地域をともに創っていく「地域共生社会」の実現に向けて、各区市町村の特徴や状況を踏まえて、地域住民の複合・複雑化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制の整備のための1つの手法として「重層的支援体制整備事業」を創設。
区市町村における包括的な支援体制の整備

≪「地域共生社会の実現に向けた施策の最新動向」(厚生労働省)資料より≫
いま、目指している地域は…

地域共生社会とは
制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会

地域福祉の推進 社会福祉法第4条のポイント
第1項
地域住民が相互に人格と個性を尊重しながら、参加し、地域共生社会の実現を目指して行う。
第2項
地域住民等(地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者)は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が、地域社会の一員として、日常生活を営み、あらゆる活動に参加する機会が確保されるように努める。
第3項
地域住民等は、福祉サービスを必要とする本人とその世帯が抱える「地域生活課題」(福祉、介護、介護予防、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、地域社会からの孤立、あらゆる分野の活動に参加する機会を確保する上での各般の課題)を把握し、支援関係機関との連携等によりその解決を図るように留意する。
包括的な支援体制の整備 社会福祉法第106条の3のポイント
市町村は、地域住民等と支援関係機関による地域福祉の推進のため相互の協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に向けた支援が包括的に提供される体制を整備するよう努めるものとする。

重層的支援体制整備事業創設の経緯

重層的支援体制整備事業実施要綱
令和7年3月7日第2次改正 厚生労働省社会・援護局長、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長、厚生労働省老健局長、こども家庭庁成育局長

重層的支援体制整備事業がめざす「3つの重なり合い」

重層的支援体制整備事業の 2つの会議体と「個人情報 」

重層的支援体制整備事業では、改正社会福祉法第106条の6に基づく「支援会議」が位置付けられている。同会議では参加者に守秘義務をかけることによって、本人の同意はまだ得られてないが地域で支援が必要とされているケースについて、必要となる支援のアプローチを必要な関係者で検討する機能が期待されている。
法律上、守秘義務をかけることで本人同意を必要とせずに開催できる会議体は、他にも生活困窮者自立支援法における「支援会議」、児童福祉法における要保護児童対策の「個別ケース検討会」、介護保険法における「地域ケア会議における個別ケア会議」があるが、重層的支援体制整備事業の「支援会議」は、分野を特定せずに関係者を集めやすいことがそのメリットとして考えられる。実施地区でも、本人からの同意が得られてから支援プランを検討する「重層的支援会議」よりも、まずは「支援会議」を積極的に活用し、潜在的な課題を抱えるケースへの支援が検討されることが多くなっている。
