多摩市社会福祉協議会
区市町村社協が取り組むフォローアップ支援事業~未応答者ゼロを目指すフォローアップ~
NEW 掲載日:2026年7月17日

未応答者ゼロを目指して

背景

新型コロナウイルス感染症の影響で経済的な打撃が大きく、 生活の立て直しが困難な方については救済
措置等が必要となってくるが、適切な情報がうまく伝わらず支援につながっていないケース もあるので
はないか。また、未応答者の中には背景に様々な課題があって免除や猶予の申請に至っていないケース
もあるのではないか。こういった推察から借受人へ情報を届けていくこともわたしたちの使命であると
いう思いになった。

 

借受人の中には経済的な課題以外にも様々な課題を抱えている場合もあるため、社協として「つなぐ支
援」も必要であると感じ、まずは1人でも多くの借受人と接点を持つことを目的に取組みを開始した。

 

取組み

 

 「相談に乗りますよ!」のお手紙送付

  □借受人の味方であることをアピール
  □相談しやすい状況をつくる

 

 

滞納されている方はこちらからのアクションを「怖い」と感じてしまうこともある。そのため、手紙では督促状ではなく味方であることをアピールして滞納者の心理的負担を減らすことでリアクションが高くなるように工夫している。この手紙は一度限りではなく定期的に送付しているが、徐々にリアクションが少なくなってきたため文書の中に「長期にわたってご連絡をいただけない場合は訪問させていただくこともございます。」と一文を添えるようにしたところ連絡が増加した。手紙を送って終わりではなく、その後も架電等でフォローを継続している 。

 


 ローリング架電大作戦!

 □未応答者ゼロを目指す
 □つながったら手厚くフォロー

 

1人でも多くの方と接点を持ちたいという思いから、対象者を限定せず「期限後償還中」「長期滞納者」「初期督促対象者」「住所不明者」「 免除・猶予不承認者」 等について東社協からのリストも参考に片っ端から架電を実施。時間さえあれば電話をしている。特に未応答者・ 住所不明者 ・ 長期滞納者へは優先的にアプローチをしている。電話に出ていただいた方や折り返しかけてきていただいた方には不安を取り除いてもらえるように、味方であることを強調しながら生活状況を細かく聞き取り、必要な支援を提案。場合によっては他機関へつないでいる。

 

 

 

 借受人ごとのオリジナル手紙

 □高齢者には文字を大きく
 □すぐにやることのみを記載

 

架電で聞き出した情報をもとに、借受人それぞれの債権状況やライフスタイル、年齢、ルーツなどにあわせてカスタムした手紙を送付。免除や猶予対象者には「 いつまでに」「何を」といった必要最低限の書類や期日について簡潔に明示する等の工夫をしている。架電不通者も含め、これまでに300通以上を送付した 。

 

 

 

 

 

 

高齢者には大きな文字でハッキリと

 

 

 

 

 

 

 

情報の入手や利用が苦手な人にはわかりやすく簡潔に

 

 

 

 

 

 

 

外国人には簡単な言葉で

 

 

 

 

 

自立相談支援機関との協働

自立との関係性

□ コロナ当初から関係は良好(毎日のように連絡しあっている)
□ 特例貸付の運用についての説明会を実施(社協→自立職員へ)
□ 自立に相談に来た→特例貸付を利用していないか聞いてもらう
□ フードドライブ事業では社協から自立に食料提供することも

 

 

自立相談支援機関での出張相談会

・社協より自立の方がアクセスが良い(市内中心部の駅前)
・社協の猶予要件に当てはまらない借受人(収入<支出)への支援を円滑に行いたい

 

 

 

 

まとめ

今までつながりがなかった借受人に対して、コンタクトがとれたことで初めて救済制度案内を行うことができ、そこから免除や猶予へつながるケースもあった。社協の猶予要件に当てはまらない方や特例貸付の救済制度には該当しない方に対しては、必要な支援機関と連携することで支援につながり、生活再建のきっかけを作ることができた。借受人とつながり、生活状況を把握することで、背景にある困りごとを顕在化させることができ、より手厚く対応することができていると感じる。

 

フォローアップ支援を通して、困っている市民の存在が見える化できたのではないか。困っている方の中には情報が行き届いていない方や何をすれば良いのか分からない方も多くおり、今回の取組みが相談のきっかけとなったことは非常に良かったと思う。また、入口は特例貸付に関する相談であっても、その方の生活課題を表面に出すことで、その課題解決に向け適切な機関や相談先につなぐことができたのは大きな成果である。

 

福祉広報2026年3月号記事「東京都における緊急小口資金等特例貸付フォローアップ支援事業の“今” ~一人ひとりが安心して暮らせる地域社会の実現をめざして~」はこちら

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