何よりも、暮らしの場であること
先ほど話したとおり、普段から利用者同士で助け合う関係性があちこちで見られます。そうした行動や気持ちに対して、白寿荘を支える仲間として一つ一つに感謝を伝えることを大切にしています。とはいえ、他の利用者の車椅子を押してしまったりとか善意が危険につながったりすることもあるので、一定のところで介入して線引きをするように気を付けています。利用者と職員がお互い助け合える対等な関係である一方で、職員としての責任は忘れないようにしなければなりません。サービスマナーを当然に大切にしたうえで、職員会議や多職種会議で日々の自分の行動を省みる機会をつくるようにしています。
私はあまり“施設だ” とは思っていなくて、利用者の生活の場、利用者がここで暮らしているだけだ、と捉えています。なので、施設ではあるけど自分の家のように思ってほしいし、入所前にやっていたこと・できていたことは変わらず続けられるよう応援したい。できない部分は職員がサポートするけど、できる部分は変わらずやっていただくということが大切だと思います。利用者と相談しながら必要な支援をしていく、同じ高齢者施設でも特別養護老人ホームと比べると自立支援の側面がより強いのかなと思います。
一人ひとりを受け止めてもらう地域をめざして
何においても白寿荘を知ってもらうことが大切です。利用者は外に出かけるときもあって、時にはお店に迷惑をかけることもあるんです。それでも「外に出さない」ではなく「こういう方がいるから、こういう対応をしてほしい」と地域に伝えていく。利用者が外に出ても大丈夫なように、周りに受け止めてもらえたらと思います。本人にもさまざまな人とつながってほしいのでそのための環境を整えていくし、それが本人の気持ちを大切にすることにもなる。併せて、白寿荘の課題や地域の課題を地域のみなさんと一緒に考えられる環境づくりもすすめる。こんなふうに、個別支援と地域づくりが循環していくといいのかな、と思います。
KEY ESSENCE by interviewer
- 1. その人の「得意」を「やりがい」につなげる
2. 対等な立場と、職員としての立場のバランスをとる
3. 地域に受け止めてもらえる環境をつくる








