目黒区健康福祉部 (社福)目黒区社会福祉協議会
区内5地区で既存の支援機関の機能を活かし、地域の困りごとと役に立ちたい思いをつなぐ相談支援と地域づくりを展開― 目黒区における重層的支援体制整備事業の取組み
NEW 掲載日:2026年1月30日

 

(4)当事者・家族が主体となれる活動を支援

 目黒区では、ひきこもりに悩む本人、ご家族だけでなく、ひきこもりの知り合いが気になる方などを支援するための相談窓口を設置しています。平成31年から区役所内に設置した福祉のコンシェルジュや保健所の保健師・精神保健福祉士などの専門職による相談受付等、訪問による寄り添った支援を実施しています。目黒区社協では、令和3年度に家族会の立ち上げ支援を開始し、令和4年度初めに「リプルめぐろの会」が設立となり、毎月第2土曜日に定期開催をしています。さらに、ひきこもりや生きづらさを感じる当事者の居場所の開設も始まっています。

 認知症のある方やそのご家族の支援では、各地区の地域包括支援センターが支援する介護者の会の開催や、NPO法人が運営している「Dカフェ(認知症カフェ)」など、様々な活動と連携し、地域づくりに取り組んでいます。

 

Ⅱ 重層的支援体制整備事業の実施状況

 重層的支援体制整備事業では、令和3年度からの3年間の移行準備事業を実施し、地域共生社会の実現を推進し持続可能なものとすることを目的に、包括的な支援体制をより充実させて、令和6年度から本格実施をしています。また、令和6年3月に策定された「目黒区保健医療福祉計画」に重層的支援体制整備事業実施計画を内包し、保健・医療・障害・介護・子ども等の関連する各計画との整合性を図りました。各分野でのこれまでの取り組みの成果と強みを最大限生かし、横断的かつ一体的に実施することで、だれ一人取り残さない地域共生社会の実現を目指しています。

(1)包括的な相談支援体制の推進

 区内5地区に1か所ずつ設置した地域包括支援センターは、属性を問わない「身近な保健福祉の総合相談窓口」として位置付けるとともに、目黒区は平成31年4月に組織を再編し、福祉分野の相談支援の中核を担う福祉総合課を新設し、自立相談支援機関の窓口を含む「福祉の総合相談窓口(福祉のコンシェルジュ)」を開設しました。福祉のコンシェルジュでは、介護・家計・住居・孤立など、分野を超えた多様な課題の解決に向け、関係機関と連携を図りながら、相談者に寄り添い、断らない相談支援を行っています。

 令和3年4月から目黒区社協が配置したコミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)は、相談者や地域に出向く(アウトリーチ)ことで、地域の中で潜在化している、支援を必要とする人と取り巻く環境を把握して、その方の生活に寄り添った伴走支援を行っています。

 

(2)支援会議を活用して福祉以外の分野と連携

 これまでも、複合的な課題や世帯全体の支援の際には、関係する支援機関と協働して支援方針の検討や対応をしていましたが、福祉以外の部門とは関わりが薄く、情報の共有の機会もありませんでした。重層的支援体制整備事業の開始後は、教育委員会や生活安全課・建築課・公園事務所・土木管理課など、様々な部門との連携が増えています。

 地域からの相談では、いわゆるゴミ屋敷のようなライフラインが止まっている家に住んでいる方への支援で、本人に困り感が無い場合や、火災の心配や悪臭などで周囲が困っているなど、消防署や生活衛生課などと連携して、本人の安全な生活の確保と周囲の不安への対応を検討しています。

 また、支援関係機関の情報共有や共通理解の推進のため、支援者向けの研修会も行っています。「発達障害」「意思決定支援」などについて、事例を使って支援会議を行うことで、制度の理解や支援のスキルアップを図り、顔の見える関係ができることで、実際の支援においても気軽に相談できるようになっています。

 

取材先
名称
目黒区健康福祉部 (社福)目黒区社会福祉協議会
概要
https://www.meguroshakyo.or.jp
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