穴水町諸橋仮設住宅でのサロン。10戸と小規
模な仮設住宅横で実施。サロンが仮設住民と
地域の方々の交流の場となった。
災害時に必要となるコミュニティ支援
「みんな仮設住宅や地域の外に出ていなくなってしまったのでさみしい」「サロンが毎週楽しみで、近況報告する場になっている。サロンのおかげで1週間楽しく過ごせる」。これらは、能登半島地震の被災者から聞いた声です。
災害時には、被災した地域のコミュニティが壊れてしまったり、一時的にコミュニティの機能が弱くなってしまうことがあります。そのため、がれきの撤去などの力作業が求められる一方で、地域の中で住民同士が声をかけ合い、交流し、心配し合ったり、励まし合ったりする場づくりが求められます。そこで、能登半島地震では、コミュニティ支援の一環として、住民の支え合い、交流の場づくりに取り組みました。
能登半島地震での3者協働による取組み
東京都と東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)、災害協働サポート東京の3者協働で、4月24日から9月28日までのおよそ5か月間にわたり、輪島市内4か所、穴水町内4か所でのサロン活動を実施してきました。参加した被災者は延べ3,989名、東京から参加したボランティアは延べ389名となりました。サロンの実施にあたっては、地元の社会福祉協議会や障害者団体、自治会、民生委員、公民館など必ず地元の団体と連携する形で取り組みました。毎週同じ曜日に同じ場所、同じ時間帯で実施したことで、被災地住民の皆さん自身が定期的に集まることの意味を実感され、居場所が被災地域の皆さん自身のものとなっていきました。
輪島市門前・禅の里交流館でのサロン。障害者の
余暇支援団体「夢かぼちゃ」から写真の好咲さん
はじめ、多くの方がお手伝いに来てくれ、一緒に
サロンを実施した。
これからの被災地域と東京での取組み
被災地域の団体が主体となりサロンを実施する地域も出てくる中、10月以降は災害協働サポート東京中心に、TVACも後方支援をする形で月1回のサロン活動を継続しています。9月末に発生した奥能登豪雨もあり、まだまだ支援を必要としている地域は多くあります。
東京での大規模災害時にも同じようにコミュニティ支援も重要となります。TVACでは災害が起きる前から多様な人たちが顔を合わせ、支え合い、助け合える関係づくりを、この東京でもすすめていきたいと考えています。
サロン活動のお知らせは、毎週、地域や仮設住宅
を歩いて手渡しで配布。被災地域の方々とお話を
する機会、また、暮らしを目の当たりにする機会
にもなった。
https://www.tvac.or.jp/