小平市健康福祉部生活支援課 (社福)小平市社会福祉協議会
生活困窮社自立支援事業の窓口に相談支援包括化推進員と5つの圏域にアウトリーチするCSWを配置ー小平市における重層的支援体制整備事業の取組み
掲載日:2025年1月28日

 小平市の「重層的支援体制整備事業」では、新たに「総合相談窓口」を設けるのではなく、既存の分野別の相談支援機関が連携しつつ、社協に委託している生活困窮者自立支援事業にその機能を持たせ、そこで多機関協働事業を担うことを位置づけています。そのような形にしたのは、これまでの実績で同センターが「困窮の窓口」というイメージにとどまらず、「どこに相談していいかわからないときは相談してください」という形になってきていたからでした。配置しているCSWが地域のインフォーマルな資源と接点をもち、地域との関係に強いこともその背景にあると考えられます。

 本格実施に合わせて、市は「重層的支援体制整備事業って何?」を説明する資料を作り、まずは関係機関に知ってもらうことに力を入れています。そこでは、各分野の相談支援機関が連携し、さまざまに絡み合った課題を解決する体制づくりをすすめることが強調されています。関係機関等へ説明する際には、関係機関ごとに伝わりやすい説明の仕方を工夫し、福祉関係以外の部署にはなるべく事業の用語は使わずにわかりやすく説明するように努めています。これは市民に向けても同様で、事業を説明するよりも困りごとを受け止める窓口があるということを知らせることを優先しています。

 

Ⅲ 小平市の重層的支援体制整備事業が始まる

1 令和6年4月から本格実施

  小平市では、3年間の「移行準備事業」を経て、令和6年4月から「重層的支援体制整備事業」を本格的にスタートさせました。同事業の実施内容については、庁内でも検討を重ねてきており、本格実施にあたって関係機関に対して前述の資料も用いながら共有をすすめてきました。そのため、改めて『重層的支援体制整備事業実施計画』は策定せず本格実施を迎えています。各事業は、以下のようにその取組みを始めています。

2 包括的相談支援事業~新たな「総合相談窓口」は設けず

  小平市では、前述のように、新たに総合相談窓口を設けませんでした。関係機関に配布した資料の裏面には「小平市の主な相談窓口一覧」を掲載し、「65歳以上の高齢者とその家族」、「障がい者(児)とその家族」、「こどもとその家族」、「生活困窮やひきこもりのことなど」について、それぞれの既存の相談支援機関を案内しつつ、「相談先がわからない場合」は「こだいら生活相談支援センターへ」としました。今後は生活相談支援センターを含めた既存の各分野の相談支援機関の連携を強化していくことが次なる課題です。

 

取材先
名称
小平市健康福祉部生活支援課 (社福)小平市社会福祉協議会
概要
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/
https://www.syakaifukushi.kodaira.tokyo.jp/index.html
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