東社協婦人保護部会は、平成30年1月29日(月)に「居場所を見失っている若年女子たちへの支援|女性自立支援法(仮称)制定に期待して」を、救世軍山室軍平記念ホールで開催しました。貧困や性的搾取などにより居場所を見失っている若い女性たちが何を求め、支援者は何をすればいいのか。さまざまな立場の人たちで課題を共有し、具体的な支援につなげる時間とするため、婦人保護施設の職員の他、女性や子どもの支援にかかわる方など約150名が参加しました。
講演では、SOSを心に抱えた女性たちと支援者をつなぐ、(一社)「若草プロジェクト」の代表呼び掛け人である村木厚子さんが、こうした女性たちの想いや取り巻く環境について話しました。村木さんは、「さまざまな経験から『悪いのは自分』『理解してもらえない』と感じて支援につながらない若い女性たちとつながるには、彼女たちが最初につながった場所からきちんと支援にたどり着けるように、支援者同士が日ごろからネットワークを築いていることが大事」と言います。そして、「今、何が起きているかという『事実』を伝えられるのは現場の人だからこそ。今の社会状況に即した女性支援体制をつくるために、最近の障害福祉サービスなど他分野の動向も参考に、若年女性の現状と課題の解決方法を具体的に『見えるもの』にしていってほしい」と伝えました。
会場を交えたフリーディスカッションでは、参加者が出会ったケースや当事者からのメッセージ、児童福祉に携わる職員からの質問などがありました。婦人保護施設「いずみ寮」施設長の横田千代子さんは、「平成30年度には、国で『若年被害女性等支援モデル事業(仮称)』が創設されるなど女性支援が変わる波が来ている。だからこそ支援者同士が力を合わせ、既に制度の狭間にある女性たちにかかわっているという現場の強さをもって、実際に皆が使える法の制定をめざしていきたい」と話しました。
https://www.tcsw.tvac.or.jp/bukai/fujin.html