連携訓練 グループワークの様子
東京都災害福祉広域支援ネットワーク(以下、ネットワーク)は、東京での大規模災害の発生を想定して、平時から東京都、区市町村、東社協、区市町村社協、東社協施設部会、福祉専門職職能団体が連携して災害時の要配慮者支援に必要なマンパワーの広域調整の強化を図ることをめざして、平成29年に設立されました。発災後の支援はもとより、平時の訓練や研修等を通して災害時の活動体制の構築に向けた取組みを推進しています。
今回、首都圏に大型台風が直撃し都内各地で災害が発生したことを想定して災害対応連携訓練を行いました。ネットワーク構成団体が種別ごとに9つのグループをつくり、共通の災害シナリオの下で、大型台風に備えた具体的な準備や被災者支援の動きを考え、そこから見えてきた課題を出し合いました。そして、平時からの連携のあり方をどのようにすればよいかを共有することをめざしました。訓練の前半は、それぞれの構成団体の台風接近2日前からの備えと、発災、発災直後の支援の動きを共有し、後半では、その後の要配慮者支援を効果的にすすめるため、構成団体間で調整や整備しておく課題や事項を出し合いました。
各グループによる発表では、発災前後の情報収集のルートをどう確立するか、SNSの活用による情報共有の有効性や、福祉施設の被災状況をどのように発信し支援につなげるようにするか等、速やかで確実な情報管理が重要であるとの認識を共有できました。さらに、被災地での要配慮者のニーズ調査を迅速に行うためのアウトリーチの必要性や、マンパワーの確保、さらに、プッシュ型支援のあり方やタイミングをどうするか、多職種連携をスムーズにするためには平時に顔の見える関係を構築することが重要、など多岐にわたる事項が発表されました。
各グループからの発表
特に、区市町村社協との連携では、現在、多くの社協が地域公益活動で地元の社会福祉法人のネットワーク化を図っている強みから、地域ごとの社会福祉法人の被災状況を集約・共有できるのではないかという期待も寄せられていました。
https://www.tcsw.tvac.or.jp/activity/saigaifukushinetwork.html