東京都地域公益活動推進協議会
報告 社会福祉法人の地域公益活動『テーマ別』情報交換会が開催されました
掲載日:2020年2月28日
2020年2月号 東社協発

東京都地域公益活動推進協議会では、現在、社会的な課題である3つのテーマ【住まいの支援】【ひきこもり支援】【災害時の支援】について、都内の社会福祉法人を対象に令和元年12月13日(金)に情報交換会を開催しました。先駆的な取組みを行っている都内・外の社会福祉法人から、取組み事例を報告いただき、質疑応答が活発に行われました。

 

会場の様子

 

【住まいの支援】では、京都市の居住支援協議会と市内の社会福祉法人が一人暮らし高齢者等の住まいの確保と見守り支援をしている「高齢者すまい・生活支援事業」について、京都老人福祉協会の上田充子さんから、住まいの支援が必要とされる理由や不動産会社等との信頼関係づくりの大切さや具体的な実践事例等の話がありました。

 

【ひきこもり支援】は、滋賀県の社会福祉法人ネットワークである縁(えにし)創造実践センターの下で行われている「甲賀・湖南ひきこもり支援『奏―かなで―』」の実践を、さわらび福祉会の金子秀明さんから、当事者とその家族の声、そして寄り添う職員の思いをふまえ語っていただきました。

 

【災害時の支援】は羽村市内特養3園の災害時の協力体制構築を亀鶴会神明園の中村正人さんから、発表いただきました。

 

地元のさまざまな方に、地域公益活動を正しく理解してもらい、信頼関係を構築しながら共に支援できる環境づくりが大切であることや、近隣の社会福祉法人とネットワークをつくって協働事業にすることで大きなシナジー効果を生み出している、との話に参加者は大きくうなずいていました。

 

参加者との質疑応答では、3つの実践に共通して、地域公益活動が法人内に定着することで、確実に職員全体の資質向上が図られていることが明らかになりました。一方で、それぞれの事業には安定的な財源がなく、事業継続のための苦労や中長期的な展望を立てることが難しいといった話もありました。

 

最後に、この情報交換会を企画した事業開発委員会委員長の田中雅英さんが「現在、全国でさまざまな地域公益活動の実践がなされている。その活動を各地域の社会資源として根付かせていくためには、社会福祉法人の地道な活動を地域の方たちにより一層『見える化』して知ってもらうことが大切」と結びました。

 

発表者:左から、上田充子さん、金子秀明さん、中村正人さん

取材先
名称
東京都地域公益活動推進協議会
概要
東京都地域公益活動推進協議会
https://www.tcsw.tvac.or.jp/koueki/information/event/2019-1028-1823-42.html
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