入江 彩さん
あらまし
- 調布市福祉まつりにボランティアスタッフとして関わった大学4年生の入江彩さんにお話を伺いました。
私は町田市内にある大学で精神保健福祉を学んでる4年生です。昨年の冬に、調布市内の福祉関係団体等が市民主体で行う調布市福祉まつり(以下、福祉まつり)にボランティアスタッフとして参加しました。今回で2回目になります。
3年生の春、大学のゼミの先生が調布市の委員会の委員であったことから、調布市社協の方をご紹介いただきました。
どんどん関心がひろがる
実は、これまでほとんどボランティアの経験がありませんでした。私は川崎市に住んでいますが、調布市社協の方とご縁ができたことで、その地域のことが知りたくなりました。そこで、3年生の秋、調布市で行われた小学生対象のイベントにボランティアとして参加してみました。子ども達やスタッフへ連絡事項を伝える役割となり、慌ただしく1日が過ぎました。地域でこのような活動があることなど、初めて知ることも多かったです。
それからさらに地域での活動に興味が湧いて、幅広い年齢層が参加する福祉まつりにかかわりたいと、社協の方へ連絡を入れました。
自分の行動に変化を感じる
初めて福祉まつりに参加した時、最初は不安と緊張がありました。ですが、大勢の方が話しかけてくれ、だんだんと楽しくなる自分がいました。最後には「自分から来場者へもっと積極的に話しかければよかった。」との思いが残りました。
1回目は受け身でしたが、2回目は気持ちに余裕がありました。自分なりに、あいさつと言葉づかいに気をつけて、初めて会う方に「福祉っていいな」と思ってもらいたいと意識してかかわっていました。子どもや高齢の方へ自分から話しかけられ、スタッフの方の動きを見て、どう手伝えばよいかわかるようになっていきました。
振り返ると、ボランティアをする前と後の自分の変化を感じます。初めての時は、不安や迷いから行動に移せない私がいました。日頃、子どもと接する機会がなかった私は、小さな子どもとの接し方にとまどいました。しかし、担当したドッヂビーの受付で「ドッヂビー、小学校でやったよ」と話しかけられた時に思いました。「考え、まずは行動しよう」と…。気持ちが変化していき、その場に応じて対処し行動できるようになっていきました。
私の中の迷いとその後の道
しかしまだ、私の中では不完全燃焼なところがあります。福祉まつりの体験コーナーで受付担当をしている最中、ある方が困っていたので声かけしたら、恥ずかしがっているように見えました。手助けするか躊躇していると、他のスタッフの方がすぐに解決してくれました。
きっかけは些細ですが、当事者の方が「どうしてほしいのか」という視点に立って考えることで、手助けできることが増えると気づき、もっと自分の視野を広げていきたい、学んでいきたいと思う出来事でした。
大学での病院等での実習では、「その人らしく地域生活が送れるためにはどうしたらいいのか?」と考える機会が多くありました。
自由に家族や友人と会いたい時に会え、生活できる今の私は幸せだと思います。そう感じるからこそ、さまざまな方が「地域で安心して生活するための心の支えになりたい」と思いました。地域にかかわって働きたいと、こんなにハッキリとめざしたい「道」が見えたのは人生の中で初めてのことです。
やりたいことが思いっきりできる
ボランティアは、何らかのしばりが無い分、私は思いっきりやりたいことができると感じています。もしボランティア活動を行うなら、初めての時は「どこまでやっていいのか」と不安に感じると思います。それでも、まずは一歩前に出て、チャレンジをしてみてほしいと思います。行動することで、周囲の関係者や自分の考えが影響を受け変わっていった経験から、それはきっと大切なことだと、今の私は強く感じます。
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