都立家庭・福祉高等学校(仮称)
都立家庭・福祉高等学校(仮称)「中学生向けキャリアガイダンス ~ウインタースクール~」~専門学科高校卒業生によるパネルディスカッション 後編~
掲載日:2020年1月24日

前編に引き続き、12月に開催された都立家庭・福祉高等学校(仮称)(※)の「中学生向けキャリアガイダンス ~ウインタースクール~」でのパネルディスカッションの様子をご紹介します。
後編は、専門学科高校の保育科を経て保育士として活躍中のパネリストのお話です。

 

※ 前編では、専門学科高校の介護科を経て、現在作業療法士としてご活躍中のパネリストのお話をご紹介しました。リンク

 

※ 都立家庭・福祉高等学校(仮称)・・・令和3年4月に開校予定の家庭・福祉の専門学科を置く全日制高校。「福祉広報2019年10月号」でも、8月に実施されたサマースクールでの都内に勤務する介護職員による介護等体験の様子を紹介。http://fukushi-portal.tokyo/archives/440/

 

 

パネリスト 保育士/中村さん

  • 関東近県にある高等学校保育科を卒業後、短期大学の保育科に進学し保育士資格を取得。
  • 中学時代からの夢である保育士として、保育園で勤務。

 

Q.現在保育士としてご活躍ですが、保育科の高校に進学された経緯を教えてください。

A.進路を考え始めた当初は、どこの高校に行こうか、と考えていましたが、自分は何を学びたいか、ということを重視したほうが良いのではないかということに思い至りました。保育士になりたいと考えていましたので、「保育」を学べる高校を選びました。家族は、私が自分の夢をかなえる一歩だということで応援してくれました。

 

Q.不安はありませんでしたか。

A.専門学科高校を選ぶことで、選択肢を狭めてしまうのではという不安は確かにありました。ですが、保育士になりたいというのは、中学生の私にとって、漠然としてはいましたが絶対になりたい夢だったのでその気持ちを優先させました。
保育士になるための専門科目が充実していることは、高校を選ぶポイントの一つでした。ピアノの経験がなく心配でしたが、高校での履修科目にピアノがあり、資格試験対策をすることができました。

 

Q.専門学科高校を卒業してよかったと感じたことは何ですか。

A.卒業後は、保育士を目指して上級学校に進む人が多いです。保育について学べる学校は、四年制大学、短期大学、専門学校といろいろあります。それぞれにどんな特色があってどんなことが学べるのか、進学した先輩方から情報を聞く機会があり、参考になりました。
保育士としての就職先についても、公立保育園、私立保育園、小規模保育室、ベビーシッターなどいろいろな進路があります。私が進学した短期大学の2年間はとても忙しく、どこに就職しようか本気で考える頃にはスタート時期を逸していることもあります。その点、高校の3年間でじっくりと進路について考えることができ、短期大学に入学の時点ですすみたい道が決まっていたのは、大きなアドバンテージだったと思います。

 

Q.高校在学中はどのように過ごしましたか。

A.学業だけでなく、バレーボール部キャプテンとして部活にも励みました。
また、1年生の時から近所の保育園を自分で探して、保育ボランティアをしていました。
ボランティア活動を通じて、いろいろな園を経験することができました。それぞれの園の特色や、子どもとの接し方など、自分の目標とする就職先、目標とする保育士像を描くうえで貴重な経験となりました。進路決定だけでなく、現在仕事をする上でも大きな影響を受けていると感じます。

 

Q.高校の授業の中で印象深かった授業を教えてください。

A.私の出身高校では、3年次で保育実習がありました。実習計画や指導案の立て方、どんな内容をどこを要点として書くかなど、この時に学んだ基礎は今でも仕事に活きています。実習後のお別れ会での劇やハンドベルの演目、文化祭での子ども向けのブースづくりでは、どのような内容にすれば子どもたちが喜んでくれるか、当時の私たちなりに一生懸命考えたことが良い思い出となっています。

 

Q.保育士のお仕事にやりがいを感じるのはどんなところですか。

A.たくさんの子どもたちの一人ひとりの成長に寄り添って、喜怒哀楽を見守っていけるのは喜びですし、やりがいにもつながります。また、私自身も今では育児を経験して実感していますが、保護者の方も子育てで悩んでいます。保護者の皆さんにとって、頼ってもらえて心を通わせられる相手となりたいと考えながら日々仕事をしています。

 

Q.専門学科高校を志望する中学生と保護者の皆さんへメッセージをお願いいたします。

A.専門科を選んだら、普通科とは違う期待や不安を、本人も保護者の方も感じると思います。自分が中学生だったときを振り返ると、「何を」選んだかというより「自分で」選んだということが重要だったと思います。だから、保護者の方には、その時の本人の意思を尊重してほしいと思います。もしかしたら、卒業時には専門科目とは違う道を選ぶかもしれない。それも、本人の選択です。中学生にとって、保護者に背中を押してもらえるのは、将来を決めるうえでとても心強いことだと思います。

 

 

「都立家庭・福祉高等学校(仮称)」では、「家庭学科 人間科学科」が開設予定です

  • ■学科概要
  • 「都立家庭・福祉高等学校(仮称)」にて開設予定の家庭学科には、調理科と人間科学科が設置され、そのうち人間科学科は、幼児教育・保育系や栄養・健康系の2系統に分かれ、上級学校への進学を目指します。
    保育士や幼稚園教諭になるためには、高校卒業後、指定保育士養成施設等の上級学校へ進学して資格を取る必要があります。(保育士の場合、 高校卒業後2年以上の実務経験を経て、国家試験を受験して資格を得る方法もあります。)最近では、専門学校、短大、大学で保育士・幼稚園教諭両方の資格取得が可能な上級学校もあります。どのような年齢層の幼児と関わっていきたいか、どのような施設で働きたいか等、各自の進路を考えて高校卒業後の進路を考えていくことが必要です。
    「都立家庭・福祉高等学校(仮称)」では、保育士や 幼稚園教諭等への興味・関心を高める科目の設置や、AOや推薦入試等による上級学校への進路実現を目指す教育課程の編成が検討されています。専門学科高校においては、25単位以上の専門科目を学習する必要がありますが、「都立家庭・福祉高等学校(仮称)」では、専門科目は26単位とし、上級学校進学を見据え、普通科目の基礎的・基本的な力を身に付けるために、選択科目の充実も図られています。
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  • ■ 東京都教育委員会のホームページでも、ウインタースクールの様子が紹介されています。
  • https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/administration/photonews/2019/photonews191221.html
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  • ■「ウインタースクール」に続き、令和2年2月22日(土)に
  • 「アーリースプリングスクール」が開催されました。
  • その様子については、都立家庭・福祉高等学校(仮称)開設準備室HPで紹介されています。
  • http://www.katei-fukushi-j.metro.tokyo.jp/site/zen/page_0000000_00031.html
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都立家庭・福祉高等学校(仮称)
概要
都立家庭・福祉高等学校(仮称)
http://www.katei-fukushi-j.metro.tokyo.jp/site/zen/index.html
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