(社福)荒川区社会福祉協議会
福祉避難所開設訓練と区内の福祉施設との意見交換会
掲載日:2017年12月19日
ブックレット番号:4 事例番号:41
東京都荒川区/平成27年3月現在

 

福祉避難所の指定を受けている施設が社協主催で意見交換

社協が運営する福祉避難所の開設訓練でしたが、この訓練の前週に社協の主催で「災害時における福祉施設の運営等に関する意見交換会」を開催しました。これは、「要介護4から5に認定されている在宅高齢者」を対象とする福祉避難所に指定されている区内の福祉施設(15 施設)と取組みを共有するためのものです。11 月9日の訓練の見学を挟んで平成26 年度は4回の意見交換会を開催し、福祉施設を所管する荒川区福祉推進課高齢者施設係には毎回、出席してもらいました。

 

荒川区社協による「災害時における福祉施設の運営等に関する意見交換会」の開催状況

  日 時 内 容 参加者
第1回 11月15日 1 趣旨説明と参加者紹介

2 首都圏直下地震の被災想定

3 訓練の実施に至る経過とねらい

4 BCP計画及び福祉避難所開設マニュアルアンケートの実施依頼

26人
第2回 11月9日 訓練の見学 23人
第3回 11月21日 1 訓練の実施結果報告

2 アンケート調査結果報告

18人
第4回 12月2日 4施設からBCP計画の報告 26人

 

藤田さんは「福祉施設は都道府県社協とのつながりはあるが、区市町村社協とのつながりが十分ではない。行政の会議で一緒になることはあるが、日常的に社協と施設は接点が持ちにくい。一方で、お互いに課題と感じているテーマを設定して呼びかけると、一緒に考えていく機会ができる。その意味で、『災害対策』は共通する集まりやすいテーマだ。単なる連絡のための会議ではなく、社協ならではの情報や意見を交換できる場を作っていくことが必要だ」と話します。

 

内山さんは「意見交換をやってみて、福祉避難所の指定は受けていても、各施設がそれに向けた準備はなかなかすすめられていない実情がよくわかった。参加施設に対するアンケートを実施したが、BCP計画の策定を法人としてはすすめていても各施設における対応までは落とし込めてない施設もある。各施設が指定を受けている福祉避難所の開設マニュアルの策定には、まだ4割強の施設が取組めていない」と話します。また、「福祉施設にとっては、まずは利用者との関わりが中心となる。そういった中で、日常的に地域との関係を作っていくことはなかなか難しい。一方で、福祉避難所の運営には限られた体制の中で地域からの協力は必要となる。社協が福祉施設と地域の接点を作っていけるとよい」と話します。

 

平成26 年度は訓練の前後、集中的に4回にわたって意見交換を重ねてきました。27年度以降は、区内施設での災害に関わる訓練やマニュアル等の共有をすすめていくことを前提に、社協として引き続き意見交換会を開催していく予定です。

 

(左から) 荒川区社会福祉協議会

      事務局長 藤田 満幸さん

      管理課長 内山 順夫さん

      施設課長 津曲 孝行さん

 

DVD『荒川区立高齢者施設における福祉避難所の開設・運営訓練』

荒川区における訓練のDVD は以下で有償頒布(2,000 円)しています。

(問い合わせ先)メディアラボ クラン株式会社

TEL/FAX 0422 − 41 − 1751

 

 

取材先
名称
(社福)荒川区社会福祉協議会
概要
(社福)荒川区社会福祉協議会
http://www.arakawa-shakyo.or.jp/
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