(3)豊島区社会福祉法人ネットワーク会議の取組み
豊島区社会福祉法人ネットワーク会議は平成23年2月に設立され、豊島区民社協が事務局を担っています。設立当初から「福祉なんでも相談」に取り組んでおり、現在は、8圏域ごとにCSWが入って地区連絡会を開催しています。CSWが区民ひろばで実施している「暮らしのなんでも相談会」を一緒に行ったり、合同出張相談会を実施した圏域もあります。他分野の相談が入り、地区連絡会の中の法人につないだこともありました。日頃から法人ネットワークで連携し、顔の見える関係を築いているからこそだと感じています。また、今後は各施設を拠点としたフードドライブの実施も予定しています。複雑化・複合化した課題に対応していく重層的支援体制整備事業には社会福祉法人の力が求められています。各分野の社会福祉法人が専門性を発揮することで、相談支援事業や参加支援事業の幅が広がることが期待できます。
Ⅱ 重層的支援体制整備事業の実施状況
(1)重層的支援体制整備事業実施前の取組み
豊島区では、令和5年3月に豊島区重層的支援体制整備事業実施計画を策定しました。この計画は令和5年度のみの計画となっており、令和6年度からは現在改定中の豊島区地域保健計画に統合されます。本計画は、豊島区高齢者福祉計画・介護保険事業計画、豊島区障害者計画・障害(児)福祉計画、豊島区子ども・若者総合計画等の関連計画と整合性を図り、豊島区地域保健福祉計画や豊島区民地域福祉活動計画と連動して取り組む内容となっています。
また、豊島区では、令和元年度から2年度に実施していた国のモデル事業(地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制構築事業「多機関の協働による包括的支援体制構築事業」)で、「福祉包括化推進事業」の取組みを開始し、令和2年4月からは庁内の13課(児童相談所設置に伴い令和5年度からは14課)と豊島区民社協に「福祉包括化推進員」を配置しています。
さらに、令和3年度から「ひきこもりアウトリーチ支援事業」を実施しています。ひきこもりの相談は、これまでもくらし・しごと相談支援センターやCSW、区の子ども若者総合相談窓口などで受けてきました。その中で、アウトリーチをどこが行うのかということが課題になっていましたが、CSWが日頃から地域を拠点にしてアウトリーチをしていることから、社協がCSWの取組みとして受託することになりました。なお、あわせて区に「ひきこもり専用相談窓口」もできています。
https://toshima-shakyo.or.jp/index.html