(社福)堤福祉会
震災の教訓をふまえ、広域連携のしくみづくりをすすめる
掲載日:2018年6月18日
ブックレット番号:7 事例番号:75
岩手県/平成30年3月現在

平成28年台風10号で支援協定の内容を実践

     【支援協定を活かし職員派遣を実施】

 

 

岩手県沿岸部に甚大な被害が発生した平成28年の台風10号では、前述の支援協定に基づき迅速な対応を行うことができました。沿岸ブロック高齢協では、被災地域からの要請を待たずに様子を見に行きました。

芳賀さんは「相互支援協定があれば動きやすい。被災地域から情報発信ができなければ、最寄りの施設が現地に入って情報発信すればいい。場所によってはブロックにこだわる必要もない」と言います。

県高齢協と連携して被災状況を確認し、支援が必要な特養2施設への職員派遣を決定。その第一陣を沿岸ブロック高齢協から派遣することになりました。

 

また、県社協が事務局を務める岩手県災害福祉広域支援推進機構では災害派遣福祉チームを編成し、一般避難所への支援を開始していました。

芳賀さんは「施設としては、まずは施設支援の優先順位が高い」としながら、「一般避難所の状況が悪化すれば、それだけ福祉避難所に影響が出てくる。災害派遣福祉チームによる一般避難所の支援は、リスクを未然に防ぐという点で大きな価値がある」と話します。

災害時の広域連携協定や災害派遣福祉チームなどの取組みは、東日本大震災で直面した課題を解決しようと整えられてきたしくみです。岩手県では、しくみをつくるだけではなく実際に動かし、さらに発展させていくような実践が続けられています。

 

社会福祉法人堤福祉会

常務理事・総合施設長 芳賀 潤さん

 

 

取材先
名称
(社福)堤福祉会
概要
(社福)堤福祉会
http://tsutsumifukushikai.jp/
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