オープンスペース本郷町 精神保健福祉士 社会福祉士
塩見 両さん
あらまし
- 就労継続支援B型事業所で支援員として働く塩見両さんに、仕事に就いたきっかけや魅力についてお話を伺いました。
利用者の「働きたい」気持ちをサポート
高校生の時に自宅で祖母の介護をしていたことから福祉に興味を持ち、福祉系の大学へ進学しました。卒業後はアルバイト生活などを経て現在の職場に入職し、今年で12年目になります。今は、就労継続支援B型事業所の支援員として、心に障害をもつ方の就労のサポートをしています。ダイレクトメールの封入や投函など室内外の軽作業を利用者さんと一緒に行いながら、一人ひとりの状態に合わせた支援をするのが主な仕事です。また、地域のハローワークや障害者就業・生活支援センターと協力して事業所以外での求職活動の支援や、地域の医療機関と連携を取りながら健康管理を実施するなど、業務内容は多岐にわたります。9時から15時が作業時間で、利用者が帰宅後は車を運転し企業への納品を済ませた後、事務作業などもあり、1日があっという間に過ぎていきます。
迷いが払拭できた、大先輩の金言
利用者さんの中には障害があることだけで自己肯定感が低くなってしまっている方もいます。利用者さんには自信や「働くことは楽しい」という気持ちを持ってほしいので、「すごい!」「さすがですね!」というポジティブな言葉を使いながら、明るい職場環境をつくるように心がけています。楽しいことが好きな自分の性格もありますが、そう思うようになったのは入職当時、専門性にとらわれるあまり、プレッシャーで押しつぶされそうになったことがあったからです。その時に現理事長がかけてくれた「利用者さんと話していて、笑顔になったり気持ちが温かくなったりすること自体が支援。気張らなくていい」という言葉をきっかけに、ふっと力が抜け、ありのままの自分で向き合ってみようと思えました。
前向きな利用者の姿がこの上ない喜び
利用者さんが働く意欲を持って最終的に就職できたり、自分なりの幸せを見つけたりする姿を目の当たりにできることが何より嬉しいですし、仕事への活力につながっています。また、福祉の大学で学んだことだけではなく、これまでの人生で培ってきたことが受け入れられる職場にもやりがいを感じています。例えば、これまでのアルバイト生活で培ったマルチタスクで動くという経験が現場で生かされ、それを上司に評価してもらえたことも。研修や勉強会の機会も多く、組織全体で支援する体制が整っていると思います。
今は主任という立場ですが、今後どの立場になったとしても利用者の気持ちを尊重するという基本的な姿勢を第一にしていきたいです。また、それを後輩にも伝えていきたいと思っています。また、地域や時代のニーズが刻一刻と変化していく中で、しっかりとアンテナを立てて、法人としてどういう支援がふさわしいのかを考えながら、利用者さんに向き合っていきたいと思います。利用者さんの工賃や待遇などをさらに上げていけるようにお手伝いできたら嬉しいです。「個」を認め、利用者さんたちがきちんと評価され活躍できる社会になったらいいなと思うと同時に、そのために利用者さんの魅力を伝え続けていくことも支援員の役割だと感じています。
高校時代までソフトボール一筋で、全国大会まで行ったことも。今は社会人の草野球チームに所属し、仲間と汗を流す瞬間が一番リフレッシュできます。体を動かすことも大好きで、「ヒット(高負荷の運動とクールダウンを繰り返す)」というトレーニングにもハマっています。
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