(社福)江刺寿生会
障害のある方たちが安心に避難できるために必要な支援
掲載日:2018年7月19日
ブックレット番号:7 事例番号:78
岩手県/平成30年3月現在

岩手県の内陸部に位置する奥州市江刺区にある(社福)江刺寿生会は、児童・障害者・高齢者とあらゆる分野において福祉事業を運営する社会福祉法人です。その数は27事業所におよび、法人内の職員の数だけで300名を超える規模になります。

江刺寿生会は、6つのエリア「ヒロノエリアさくらの郷」「ヒロノエリア桜つつみデイ」「ヒロノ障がいエリア」「伊出エリア」「反町エリア」「雫石エリア」に分けた事業所を管理・運営しています。そのうちの障害者施設が集まる「ヒロノ障がいエリア」を統括している業務執行理事・施設長の久保田博さんは、岩手県社会福祉協議会障がい者福祉協議会(以下、障がい協)と岩手県知的障害者福祉協会(以下、知福協)の会長でもあります。平成23年の東日本大震災以降、岩手県社会福祉協議会(以下、県社協)等と、事業所および障がい協と知福協の役員として組織的な連携により、さまざまな支援や取組みを実施しています。

 

 

 

江刺寿生会「ヒロノ障がいエリア」の被災状況

公共施設の江刺総合コミュニティセンター内に、江刺寿生会の「ヒロノ障がいエリア」があり、就労継続支援B型事業、生活介護事業、相談支援センターが入っています。東日本大震災の発生により施設自体に数か所の亀裂が生じました。しかし、施設の運営に支障はありませんでした。

通所施設は、送迎サービスを行っています。しかしながら、震災後、すぐにガソリンや軽油が不足し、送迎が再開できるまでに1週間を要しました。さらに、建物はオール電化システムのため、利用者への食事提供が難しくなりました。

震災4日目からは、自力で通所できる方でかつ、お弁当を用意できる方を中心にサービスを開始しました。ですが、その4日目は2名、5日目は6名という利用状況でした。

 

また、地域にある障害者のグループホームは、古い賃貸物件のため、震災直後から法人内の特別養護老人ホームに2~3部屋を借り、数日避難しました。建物の安全が確認され、地震が落ち着いた4日後(3月15日)にグループホームへ帰宅しましたが、古い建物ゆえ、石油不足による室内の暖房や入浴などに支障が見られました。

 

右:社会福祉法人江刺寿生会 業務執行理事・施設長 久保田 博さん

左:ワークセンターわかくさ         主任 高橋 英絵さん

 

取材先
名称
(社福)江刺寿生会
概要
(社福)江刺寿生会
http://esashijyuseikai.or.jp/
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