墨田ならではの福祉の輪を広げていく
「すみのわ」は、障害を持つ人が日中通う墨田区内の福祉作業所と、地元のクリエイターが一緒にものづくりを行う、墨田区の呼びかけで2014年に始まった地域連携型プロジェクトです。革や繊維、紙、ガラスなど日用品の製造業が盛んな地域性を生かし、町工場から出る品質の良い端材を使った「すみだらしい」商品づくりが特徴です。
企画・コーディネートに携わるクリエイターの三田大介さんは「各作業所に出向き、できることやできないこと、設備や人員を知るところから始まりました」と話します。商品開発を担うせき真由美さんも「最初の頃は商品提案後に必ず作業現場へ行き、一人ひとりの作業の得意・不得意や、作業手順をどう伝えると良いかなど確かめていきました」と振り返ります。こうした過程を積み重ね、徐々に安定した商品づくりにつなげています。
主な販路は、ポップアップイベントや美術館での販売。ほかにも、地域とのつながりやご縁でカフェとコラボ商品をつくったり、区内の製造工場のオリジナルブランド品と一緒に販売するなど、地域と一緒に広げています。
地域のカフェに商品を展示すると、商品づくりに関わった利用者と家族がよく見に来てくれると言う三田さん。「利用者の方にとって商品が社会との接点になっていて、その場を家族と見られるのはとてもいいなと。商品を注文する・納品するだけの関係ではない、対等なパートナーとしてできる仕事のあり方を増やしていきたいです」と話します。
商品づくりだけではないつながりも
ほかの地域との連携もすすみ、墨田区と台東区の連携プロジェクトに、2024年8月より江東区内の福祉作業所などが参加した「こう・すみ・たいプロジェクト」も始まりました。それぞれの商品の発信はもちろん、普段と違うメンバーが顔を合わせて企画を考えたり、SNS発信の仕方を相互に学ぶことは刺激になっています。
地域を越えたつながりで、障害を持つ人の選択肢が広がることも。「本人がカフェをやっている作業所で働きたくても近くにない場合、つながりがあることで、本人の希望に沿った作業所を地域を越えて紹介ができるそうです。商品づくりだけでなく、働き方や生き方の広がりにもなっています」と、三田さんは活動の意義を語ります。
すみのわ
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