東京都小金井市/平成30年3月現在
小金井市は、東京都のほぼ中央、武蔵野台地の南西部に位置します。平成14年に人口が11万人を超えてから15年間を経た29年10月に12万人に到達しました。人口はゆるやかに増え、高齢単身世帯をはじめとした高齢者のみの世帯も増えています。そのため、災害時の避難行動支援の体制づくりなどが課題でした。
そうした中、小金井市では、平成18年に民生委員の「災害時ひとりも見逃さない運動」をきっかけに、小金井市独自に災害時の要援護者名簿を作ってきました。それは、民生委員が情報を集める主体となり、集めた情報を市、消防、警察とも共有するものでした。その後、平成25年6月には災害対策基本法の一部改正により、高齢者、障害者、乳幼児等の防災施策において特に配慮を要する方(要配慮者)のうち、災害発生時の避難などに特に支援を要する方の名簿(「避難行動要支援者名簿」)の作成を義務づけることなどが規定され、その制度に移行しましたが、民生委員が安否確認、見守り、名簿作成のために要配慮者宅を訪問する以前からの取組みが定着しています。
一方、要配慮者のリスクは“避難行動”に限らず、避難後にもさまざまにあります。小金井市では独自の災害時要配慮者対策として一般避難所内に「身近な福祉避難所」を設置するしくみを想定しています。これは、災害発生直後、まずは要配慮者も小・中学校などの避難所にて受入れを行いますが、福祉避難所(二次避難所)の開設が必要になると、学校等の一般避難所に「身近な福祉避難所」、福祉施設などに「拠点となる福祉避難所」を開設するというしくみです。
さらに、もう一つは小金井市独自の「災害時保健活動マニュアル」。平成27年12月に市独自に「小金井市災害時保健活動マニュアル」を作成しています。保健師等の専門職が日頃から把握している「災害時保健援護者」を専門職のチームで支援することを想定しています。
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