大島町立元町保育園
土石流の危険から他の町立園2園で保育を継続
掲載日:2017年12月19日
ブックレット番号:3 事例番号:38
東京都大島町/平成26年3月現在

 

ポイント

  • (1)保育園の近隣が被災し、1か月近く休園したが、発災当日は、家族・親族が行方不明の方、保護者が役場に勤務している方などを緊急に預かった。
  • (2)休園した保育園の子どもを2つの保育園に分けて預かった。職員も各園に分けた。保護者には1軒1軒電話で説明し、不安の軽減に努めた。
  • (3)定員を超え受入れた保育園では、長期化とともに、子どものストレスも高まり、再開が急がれた。

 

あらまし

  • 平成25年台風26号大島土石流災害発生時、「元町保育園」は、園庭前に土砂が流れ込みましたが、建物には大きな被害はありませんでした。当日の朝、職員20人のうち集まることのできたのは10人。被害の大きかった元町地区の園児に安否確認を行い、緊急性のある児童の対応などに追われました。周辺が危険な状態であるため、4日後、島内にある別の町立園2園に園児を分けて保育を再開しました。「岡田保育園」では、希望した数が多かったことから、共働きと被災した方を優先して受入れました。「元町保育園」の職員は、町からの職員派遣の依頼に基づき職員数名を町役場に派遣して避難所等をまわる業務につくとともに、2園に分かれて勤務しました。危険区域にあった「元町保育園」からは重要書類、アレルギー児用食品は冷蔵庫ごと持ち出しました。園長は、園児のいる場所の確認、出欠の確認、職員のローテ-ション作成等は園長が1人で担わざる得ない状況がありました。
    長期化とともに「岡田保育園」では定員を超えての受入れのため、子どもにはストレスがたまっている様子があり、このまま続けるにはよくない状況でした。その後土砂の搬出がすすみ、多少の降雨では土砂流はない、もしあったとしても沢の流動域までは土砂はないだろうと判断され、発災から1か月弱の11月11日にようやく「元町保育園」は再開しました。

 

 

取材先
名称
大島町立元町保育園
概要
大島町
https://www.town.oshima.tokyo.jp/soshiki/kenkou/hoikuen-index.html
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