(社福)岩手県社会福祉協議会
会員の相互支援をすすめる取組みと、県外・県内における災害派遣福祉チームの実践
掲載日:2018年6月14日
ブックレット番号:7 事例番号:74
岩手県/平成30年3月現在

 

課題を整理し、国レベルのしくみづくりへ

また、熊本での支援活動の経験から、要配慮者支援活動における国レベルでの支援体制構築の必要性を指摘します。加藤さんは、「被災地域の福祉関係者はすぐに動けないかもしれないので、他県からの支援を早期に受入れて地元の人がコーディネートしていく形が理想。そのためには、国・都道府県・市町村の指揮命令系統を明確にしたり、派遣費用は災害救助費を充てられるようにするなど、DMATのように国レベルで支援スキームをつくることが必要だ」と受援体制の確立と行政による環境整備の必要性を話します。

さらに「岩手でもしくみ上は10チーム(10か所)を動かすことになっているが、現在の体制を考えるとたいへん厳しい。こうした点からも、被災県は受援体制を整え、外部支援を受入れていくことが必要だと感じる」と加藤さんは言います。

 

県内外における活動経験をふまえ、岩手を含む東北6県では、災害派遣福祉チームのより広域的な連携をすすめていくことを目的に、学識経験者を中心として県庁や社協が集まる連携会議などをはじめています。すでに災害派遣福祉チームが立ち上がっている福島県や宮城県では活動マニュアルの構成がほぼ同じになっていることもあり、マニュアルの共通化なども視野に入れて情報交換を行っています。そして、国レベルで支援スキームが構築されるよう、国をはじめとする関係者へのはたらきかけも見据えた取組みをすすめていきます。

 

【お話をうかがった方】

左から 福祉経営支援部 福祉経営支援グループ 主査  加藤良太さん

福祉経営支援部 部長  星 拓史さん

地域福祉企画部 副部長 斉藤 穣さん

 

 

取材先
名称
(社福)岩手県社会福祉協議会
概要
(社福)岩手県社会福祉協議会
http://www.iwate-shakyo.or.jp/
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