ポイント

• (1)避難指示により特養の利用者とともに職員は過酷な避難生活を経験。
• (2)避難生活は約5年続き、離れていく職員もいる中、元の場所での事業再開を想いつづけ、避難指示解除から約半年後に事業を再開。
• (3)人材確保難の課題はありつつも、職員の育成、生きがいの見つかる職場づくりに力をいれている。

あらまし

• 東京電力福島第一原発の事故の影響をきっかけに楢葉町に避難指示が出されました。楢葉町と隣の広野町の高齢者を支えてきたリリー園もその日から約5年にわたる避難生活を経験しました。
• 特養の高齢者にとって、避難所での生活は過酷でした。施設長の永山さんは、避難生活中、利用者・地域の高齢者やその家族の声を聞きながら、「またあの場所でリリー園を再開したい」と強く想いつづけていました。
• しかし、事業の再開にあたっては、さまざまな問題に直面しました。それでも永山さんは、職員とリリー園のつながりが途切れないよう、職員を雇用し続け、話す機会をもち、ともに再開の準備をすすめました。
• 平成27年9月に避難解除を迎えた楢葉町。翌28年3月にリリー園は元の場所で事業再開を果たしています。